2016年1月9日土曜日

和の道は険し

 
 
 
 
 
 
今年も大塚にある粋陽亭という表千家茶道の流儀でお茶会が出来る場所で
通っている茶道教室の初釜が行われた。
 
横浜にあるお教室なのに、なぜ、大塚まで?と毎年思うのだが、
近くに先生が思うような本懐席を出してくれるところがないので、
わざわざ遠くまで出掛けてお願いしているということらしい。
 
朝10時過ぎの集合に合わせて、8時50分の電車に乗り、
同じお稽古日の3人で会場に向かった。
 
今年はお天気もよく、比較的温かだったので、順調な出足。
 
粋陽亭につくと、今日の水屋担当の方はとうに着いて準備に忙しそうだったし、
お客様担当の他のメンバーもすでにいらしていて、
定刻にはお茶事が始まった。
 
今日の私の役どころは『中正客』と言って、
お客様役8名の内の後半の最初。
筆頭のお客様の『正客』のようにいろいろな口上はないが、
所作は後半の筆頭として、正客と同じことをしなければならない。
 
お茶会全体の流れとしては
先ず、炭点前があり、続いて本懐席のお料理が出される。
お酒のやりとりである『千鳥』というおもてなしも、すべて本式にする。
 
それが終わると主菓子をいただいて、中座。
鳴り物で再び茶室に入り、お濃茶と薄茶をいただいて、すべて終了となる。
 
全編で約5時間半の長丁場である。
その間、ずっとずっと正座のしっぱなし。
 
食っちゃ寝食っちゃ寝とは違うが、
ご飯食べてお酒飲んで、お菓子食べてお茶飲んで、
また、別のお菓子食べてお茶を飲むみたいな、お楽しみ会のはずなのだが、
後半は正座がきつくて、もはや修行。
 
みんな小さな正座用の椅子をお尻の下に偲ばせたりしているが、
そんなことをしてもかかる体重は結局かかるし、
伸びきった足首と畳のゴリゴリはいかんともし難い。
 
和の道を究めるのは難しいことだと痛感しながら、
それでも1年の始めに参加出来るこの初釜は、
なかなか経験できない非日常の異空間なので、楽しみにしている。
 
昨今、畳のお部屋を持たないおうちも増えている中、
全員が和服を着て、お香の香るお茶室で、
漆のお膳に並んだ懐石料理を作法に則っていただく。
 
何度やってもちっとも覚えられない順番と作法も、
見よう見まねでやっている内に、お腹は満腹、お酒でほろ酔いだ。
幾度となく注がれた御神酒からは金粉が流れ出て、
年始めのおめでたさがいや増している。
 
この時期にしかいただけない花びら餅のはんなりした甘さを味わい、
菓子器の立派な螺鈿細工に見入り、
重厚な楽茶碗で大服のお濃茶をいただく幸せ。
 
下肢静脈瘤破裂寸前の苦行とは言え、
やっぱり日本人に生まれてよかった。
お茶の世界を知っててよかったと思えた1日。
 
今年も無事スタートをきれ、新しい年が始まる。
 
たくさんの金粉が我が杯に注がれたように、
たくさんの佳きことがありますように。
 
それにしても、日本酒に金粉を入れるって、日本人の感性ってすごい!

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