2026年5月24日日曜日

額装は力仕事

 








今日は6月に始まる「紫陽花展」の出品作品の
額装を行った。

併せて、9月初めの個展に出品する
全作品のラインナップもそろそろ出さなければと
一覧表を作成し始めたところだ。

個展は9月1日からとはいえ、
実質、8月17日から展示会場にかけてもらえる上に
同時開催の「養清堂にご縁のある作家展」の方にも
1点出品要請が来ているので
どれをどこに出すかなど
なかなか悩ましい。

すでにその1点に関してデータを提出するよう
手紙が来ているので、
早めに決め、データを送らなければならない。

個展会場に並べる作品群の内
新たに額を作る作品12点は
少し前に額縁屋さんに作品を持ち込み、
注文を済ませてきたところだ。

後は手元にある額に
作品を差し替えて額装する作業だ。

新しい額を注文した際に
軒並み額縁の値段が爆上がりしていることが
分かったので(予想はしていたが…)
すべての額を新品で作るというわけには
いかない。

とりわけ、巨大なサイズの作品は
お嫁にいくかどうかが微妙なので、
「お買い上げ」と分かってから額を注文し
額装した額縁屋さんから配送するのが常だ。

ということで、今日は
紫陽花展にも出品予定の巨大作品を
手元にある額縁に額装することにした。

まずは押し入れにジグソーパズルのように
押し込まれた額縁を半分ほど出して、
中身の作品を見ながら
個展に出す出さないの仕訳をする。

ここに収納されている額は
一度はどこかの展覧会に出したものばかり。
ただ、全部、個展に出すわけではない。

ここ3~4年間に制作したもので
個展に出すつもりの作品を
すぐに出せるところに置いて
8月までしまっておこうという算段だ。

額装自体を入れ替えるのは
100×100㎝の大きな額で
すでに2枚ずつ合計4枚持っている。

そのうちの2点を、過去の作品と
今回の作品とで入れ替える作業だ。

額を裏返しに畳に置いて、
以前の旧作を丁寧に取り出し、
新作を貼り、
裏に使ってあるクッション材や乾燥紙、
ボードを重ね、ねじで留める。

さほど大変な作業だとは思わないのだが
これが実際にやってみると
かなりの重労働だ。

そもそも折り重なって詰まっている額を
1点ずつ外に出すだけでも力が要る。
額はけっこう重たい上に
割れ物なので、角落ち厳禁なのだ。

中身を確認して、作品タイトルを
シールに書いて
個展用とそうじゃないものとに分ける。
大きなものを奥に
小さなものを手前になるよう
部屋の中で置く位置を変える。

全ての額が出揃ったところで、
今は必要ないものから元の場所にしまう。

そんな作業がすべて終わってはじめて
入れ替え作業に移れる。

入れ替え作業はドライバーでねじを取り
順番に開けて
作品を入れ替え、順番に戻す。
その手前でガラス面のほこりをチェックし、
ガラスクリーナーで拭いてから
再びセットする。

新たに額縁に入った作品は
なんだか誇らしげに見える。
馬子にも衣装といったところか。

これが展覧会場に並び
皆様の目に触れる日が楽しみだ。

この作品をフラフラしながら
3日間かけて摺った寒い冬の日を思い出した。

更にさかのぼれば
作品のためのデッサンに
鎌倉の源平池の蓮を観に行ったのは
昨年の6月の終わり。

そこから原画を起こし、
暑い夏中かかって彫り進めた作品だ。
2点分彫って
1点目の試し摺りに取りかかったのが
昨年10月。
2点目も摺り終えたのは12月。

大きな作品にはかなりの日数がかかる。
半年かかってようやく2点。
この作品が今回の個展の
メインの壁を飾ることになるだろう。

感慨にふけって額をながめているうちに
大相撲の千秋楽が始まった。
応援している『友風』が
勝って白星を上げ、
8勝7敗の勝ち越しを決めた。

親代わりの友人からすかさず
「やりました!!」とメールが入り、
私も入れ違いに「おめでとう!」と返した。
きっとA夫妻は千秋楽パーティで
美味しいビールで祝杯をあげているだろう。

みんな、必死に頑張っている。
いいこともあれば、そうでない時もある。
一喜一憂しながら
1日1日を大切に生きようと思う。

私も「額装、お疲れ!
友風、お疲れ!」といって
祝杯を上げよう!!

















2026年5月22日金曜日

大江戸両国 博物館

 






























5月20日、実は大相撲観戦の前に
両国にある『江戸東京博物館』へも行った。

大相撲観戦の待ち合わせは午後1時だったので
11時前に着けば
ゆっくり展示を観られるのではと思い、
朝、着物を着付け9時半には家を出た。

JR総武線の両国駅ホームに降り立つと
ホームからすぐのところに
両国国技館と江戸東京博物館の建物が見える。
どちらもとても大きな建物なので
何だか感覚がバグる。

しかも、ホームに降りると
ちょんまげを結って大きな体に浴衣姿の人が
何人もいる。

国技館に向かう大相撲関係者だと分かっていても
普段見ることのないちょんまげの人がいると
それだけでも江戸時代かと錯覚する。

自分がきものを着ていても
ちょんまげや日本髪なわけではないせいか、
江戸時代にタイムスリップしたとは思わないが
やはりちょんまげ姿は独特だ。

大江戸東京美術館は6階建ての大きな建物で
江戸時代のことを扱ったテーマパークという
風情だ。

20日の水曜日は月の第3水曜日で
「シルバーデー」とやらで
65歳以上の人の常設展費用が無料になる。
特別展も半額になるとあって、
とにかく巨大な建物の前に
長い長い行列がとぐろを巻いている。

私はその情報を朝、検索した時に知った。
実は正にその恩恵に浴する年齢なのだが
肝心の証明するカードの類を
お財布を取り替えたせいで忘れてしまった。

係の人に訊くとけんもほろろにダメだと
言われてしまったので、しかたなく
若者料金2100円也を支払い中に入った。
本当なら650円で済んだのに…。

後で聞けば、
シルバーに見えた方はすんなり無料になったとか。
嬉しいんだか悲しいんだか、
複雑な気持ちだ。

ともかく、その大きな建物内に入って、
まずは1階の特別展示は混んでそうなので
5階の常設展へ。

常設展は3階分をぶち抜いたような
広々天井高の空間に
さまざまな江戸時代の建物や行事の様子を
再現したジオラマがあり、
まるでアミューズメントパークだ。

地味な土器とか農具なんかが並ぶ博物館とは
全く違って
どれも迫力満点で江戸の雅と繁栄を
表している。
いろいろなものを実際に触れたり
重さを体感したりできる展示も多く、
ただ観るだけでなく視聴者参加型だ。

常設展も特別展示も
展示物はすべて江戸東京博物館所蔵とあるので
ここの所蔵量は相当なものだと分かる。

歌舞伎・大相撲・遊郭・寺子屋・花火
『火事と喧嘩は江戸の華』という言葉に
あるように、暮らしぶりは威勢がよく華やかで
宵越しのお金は持たずおおらかだったようだ。

また、江戸時代に発達した印刷技術は
正に私が今、制作している木版画だし、
広重・北斎・写楽などのスターも生まれた。

ちょうど昨年の大河ドラマでやっていたので
予習が出来ていたせいか
いろいろな展示物の理解がしやすく
復習している感じだった。

今年の大河ドラマを観ていて思うのは
やはり国盗りの乱世では
文化が熟成するのは難しく、
江戸時代のように徳川の世が260年も
続いたからこその『大江戸礼賛』だと思った。

2時間あれば余裕で観終わると思ったけど
なんのなんの最後は駆け足になるほど
大量の展示物で
江戸時代がいかに栄えていたのかを堪能した。

1時の待ち合わせを前に
江戸東京博物館を出て国技館に向かったけど
館内にも外にもきもの姿の人は多く、
何だか本当に江戸時代の両国に迷い込んだ
かと思うような感じだった。

自分が生まれた時代しか経験できないのが
人間の宿命だけど
江戸時代にタイムスリップできるなら
『花のお江戸』に行ってみたいなと思う。

想像以上にてんこ盛りで見応えのある
『江戸東京博物館』だった。


























































2026年5月21日木曜日

大江戸両国 相撲観戦

 




















毎年恒例になってきた五月場所の
両国国技館での大相撲観戦。
今年は5月20日のチケットを押さえてくださったので
川崎の『友風大応援団』の末席に
加えていただいた。

最近の大相撲人気はとみに高く
個人では到底入手困難なので大助かり。
もちろんチケットの手配は
『友風』の第2の親、Aさんご夫妻だ。

国技館入口に13時に集合、
いつものようにドレスコードはきもの。
だいぶ蒸し暑くなってきたけど
私は十日町に住む作家さんから直接購入した
大胆な格子柄の小千谷縮を着ていった。

今場所は推しの『大の里』は休場だし、
もうひとりの横綱『豊昇龍』も
始まって早々に怪我をして休場になった。
人気力士の大関『安青錦』も場所前から
休場宣言したので、
上位陣3人を欠く大相撲で
観る方も熱が入らなかった。

しかし、一昨日ぐらいから
勝ちっ放しがいなくなり
2敗の幕内力士が6人と大混戦模様になり、
俄然、面白くなってきた。

我らが『友風』は目下、十両なので
16時からの幕内土俵入りの前に取り組みは
終わってしまう。
そのあたりを考えて
ランチちゃんこを食べるタイミングを計った。

だんだんそうしたルーティンも出来てきて
大相撲観戦巧者になりつつある。

そして、『友風』は『佐田の海』相手に
十八番の叩き込みで無事、白星!
星を6勝5敗に伸ばした。
あと4日で2つ勝てば勝ち越しである。

『友風』は勝負が終わるとお風呂もそこそこに
すぐ帰宅する。
なので、出待ちする私たちは
会場からいったん抜け出し
会場下の道路まで急いで見送りに出る。

『友風』がくると写真を一緒に撮ったり
お祝いの言葉を伝えたり、
名前入りタオルにサインをもらったり、
差し入れのお稲荷さんを手渡したりと
それぞれが思い思いに
『友風』に応援の気持ちを伝えるのが
このタイミングだ。

それが終わると、
今度は私とAさんの記念撮影。
Aさんはお太鼓に土俵とお相撲さんが
刺繍された名古屋帯を締めていたので
その柄がよく分かるように記念撮影した。

高価な帯に相撲柄のものを選ぶなんて
誰にでも出来ることじゃない。
それも相撲ファンならではの
熱の入れようだ。

そこからは名物のソフトクリームののった
珈琲フロートを片手に
席に戻って幕内の相撲観戦。

今場所前半は
『霧島』が負けなしで逃げ切るのかと思ったら
ここ数日で1敗力士がいなくなった。

幕内の後半戦は2敗の6人の星のつぶし合い。
『宇良』『霧島』『翔猿』『若隆景』『豪ノ山』
『琴栄峯』がどうなるのかが見どころだ。

11日目の好取組の内、
『朝乃山』と『翔猿』は『翔猿』の勝ち
『豪ノ山』と『一山本』は『一山本』の勝ち
『霧島』と『若隆景』は『霧島』の勝ち

それぞれのお客さんが今場所の好取組と共に
推しの関取が勝つのか負けるのか
目の前の取り組みに熱い声援をおくった。

テレビだと解説者の解説つきだけど
会場にいては解説者の声は届かないので
観客の大いなる歓声の中、
自分勝手に皆、一喜一憂する。

全取り組みが終わり、弓取り式を観て
観客は興奮冷めやらぬ状態で
家路についた。
私たちは家路にはつかないで、
ちゃんこ寺尾が貸し切りで予約されていたので
30名のご一行様でお店を埋め
『友風』の勝利に祝杯を挙げた。

同じちゃんこでもこんなに味が違うのかと
美味しい『寺尾』の水炊きに舌鼓をうち、
満腹になった頃、
突如、大きなケーキ登場。

昨日が古稀のお誕生日当日だったAさんに
旦那様からサプライズのプレゼントが届いた。

かねてからこういう大事な節目の誕生日は
どこかいいレストランとかで
豪華にお食事でもしたらとけしかけていたが
こんな風にみんなのいる前で
大きなホールケーキを準備してもらえるなんて
それはそれでとてもいい誕生日だと思った。

恥ずかしそうにしながらも
その満面の笑みが
Aさんの歓びを表している。

『友風』の白星が
Aさんの誕生日に花を添えたし、
いくつになっても優しい旦那様の
心遣いにみんなが感動したところで、
お祝いの宴席はお開きになった。