2014年3月16日日曜日

久しぶりの映画鑑賞

2月1日に降って湧いた個展の話があり、以来、本当に忙しい毎日だった。
しかし、ここまで来ると案内状の送付や手配りもほとんど終え、
出品予定の作品も倉庫からアトリエに引きずり出されており、
今日はなんとなくぽっかり時間が出来た。

そこで、最寄り駅の映画館に『ベン・ハー』を観にいった。
『午前十時の映画祭』の今年度最終の演目である。

『ベン・ハー』といえば、あの有名な超大作。
大昔、私がまだ高校生だった時、学校の社会科見学の一貫として
銀座までみんなで観に行った気がする。(気がするって??)

しかし、この4時間もの超大作のほとんどを寝ていたらしく、覚えているのは
チャールトン・ヘストンがむきむきの筋肉で奴隷船を漕いでいたことと
競技場で馬車のレースが行われ、相手のギザギザの車輪が
チャールトン・ヘストンの馬車にあたって火花を散らしていたことぐらいで、
いったいどんな内容なのか話の筋はまったくといっていいほど覚えいないと
いう情けなさだ。

それでも『ベン・ハー』が不朽の名作だということぐらいは知っていたので
この機会に大きなスクリーンで観てみようと思い立ったというわけだ。

さて、小さい会場とはいえ、なかなかに席は埋まっており、老いも若きも
バランスよく集まっている。
10時から始まり、終わるのが午後2時過ぎという長丁場なので、私も含めお昼
ご飯持参組も少なくない。(本当は映画館で買ったポップコーンではないが・・・)

映画は冒頭に『キリストの物語』とあり、時代はキリストの生誕から磔になるまでを
追っていて、チャールトン・ヘストン演じるドゥダが経験した奇跡を描いていると、
初めて知った。

人間の記憶なんて本当にいい加減なもので、派手で印象的なシーンの断片しか
記憶にはなく、肝心の映画の主題なんてどこへやら、センセーショナルなところ
しか残らないんだなと思った。(私だけかもしれないが・・・)

それにしても正に日曜の大河ドラマを半年分ぐらいまとめて観たような
『ザ・西洋の歴史もの』とでもいうこの映画、当時、日本人はどんな解釈をして
この映画を受け入れ、褒め称え、こぞって観たのだろう。

我が母校の教職員もきっと教育的効果が高いと考え、全校生徒に見せることにした
と思うのだが、キリスト教の信仰に対し、どんなスタンスだったのか
ちょっと知りたい気分だ。

そういえば一時期『ジーザス・クライスト・スーパースター』とか
『キリストの何とか・・・』みたいなイエス・キリストをあつかった映画や演劇が
集中的に上演されたことがあった気がするが、そのあたり、普通の映画と同じ
にはできないと思うんだけど、どうしていたのかしら・・・。

事実?史実?物語?・・・。

宗教というご法度感満載のこのテーマ、どう捉えたらいいのやら、
そんな感想を胸に抱きつつ、4時間座りっぱなしで板のようになったお尻を
さすりながら、会場を後にした。

外は急な気温上昇で、正に春到来。
花粉の飛来も目に見えるようだが、やっぱり温かいのは気持ちいい。
この調子で個展にもたくさんの方がご来場くださいますように。
そして、あれよあれよと絵が売れる。
なんて、『ベン・ハー』みたいに、奇跡が起きますように!!
ひとつ、よろしく~。

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