2017年2月8日水曜日

新しいお茶のお稽古場

 
 
今まで丸8年通っていたお茶の先生のお稽古場は、
先生がご高齢を理由に昨年末に閉じられたので、
一門のお弟子達は、この1月からは新しいお稽古場へと移ることになった。
 
大方のお弟子さんは、今までの先生の代教を努めていらした先生に付いて
関内にある公共施設のお稽古場に通うことになった。
 
私ともうひとりSさんだけが、自宅茶室でお稽古をなさっている先生を希望して、
北鎌倉にあるY先生のお宅を訪ねることになっていた。
 
先月の半ばから本当は通い出していて、今日で3回目だったのだが、
何分、病んだ体にむち打ってのお稽古始めだったせいで、
なかなかブログにアップすることが出来ずにいた。
 
私の30数年のお茶のお稽古通いの内、
今回のY先生で、4人目の先生に師事することとなったのだが、
今までのどの方とも違うタイプの先生だ。
 
先生は優しく穏やかなれども、かなり細かいご指摘とご指導をなさる方で、
お茶にかけた人生という点で、その熱意は今までのどなたにも負けないだろう。
 
お茶室の造りも、お稽古の進め方も、「家元に習って」という根幹の指針をお持ちで、
江戸間よりだいぶ大きな京間の八畳間に立派な床の間、
広々した玄関、つくばい、水屋など、いずれをとっても北鎌倉にふさわしい、
数寄屋造りの日本家屋がその舞台である。
 
先生はまだ70代はじめ、お茶の先生としてはまだまだお若いので、
研究熱心でもあり、真面目にお稽古したいというご性格のようで、
お稽古場の空気は凛として、あまり無駄口は叩かずに、
話す話題もお茶に関すること中心。
 
同じ時間帯にお稽古するおふたりのお弟子さんの人となりも少し分かってきて、
新しいおつきあいの始まりに嬉しい気持ちもありつつ、
まだ、4時間の正座と新しい場の緊張感で、終わるとホッと一息ついてしまう。
 
今日は 
否応なくもっと熱心にお茶に取り組むことになった自分を叱咤激励するため、
新しいお稽古場で覚えたことや、
毎月のお道具をメモするために、新しいノートを1冊買った。
 
これに月3回、
伺う度に仕入れた新知識や季節のしつらえが書き留められ、
1年が巡る頃には、
この1月2月のお稽古始めの頃のことが懐かしく思い出されるだろう。
 
今はまだ、左脇下が少し痛んで、帯は苦しくて長時間持ちそうにないが、
体調が万全になった頃、
北鎌倉にはキモノで通う日も増えてくるだろう。
 
先生のお宅の梅の木を見上げれば、紅梅の花がぷっくら満開に咲いている。
 
新しいご縁はこうして梅の花の季節に始まった。
 きっと梅の花は私にとって、特別な意味を持つ花になるだろう。
 
 
 

1 件のコメント:

  1. 大自然の法則2017年2月24日 23:54

    「盲亀の浮木」
    人とのつながりは盲亀浮木の如く。
    大海に住む盲目の亀が百年にただ一度だけ海面に浮かんでくる時に、
    たまたま穴の開いた流木が浮いて、その流木の穴に首入れるという仏教の寓話があります。
    言わば、めぐり合うことは非常に難しいことの例えです。

    このように考えてみると、
    血のつながる家族となることは、盲亀浮木のような奇跡の確率です。
    生まれてくることは、両親がいます。
    両親のそれぞれの両親、4人。時間軸をさかのぼっていくと、 
    10代を遡ったら自分と同じ血が流れている先祖は1024人。
    20代前だと100万人!!

    そのうちのただのひとりでも欠けたら、自分はいま存在していないです。
    「命」を次につないできたから、現在の自分の「命」があります・・・
    奇跡的なことのように思えます。
    先祖に手を合わせて感謝の心は常に大切にしていきたいです。

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