2015年も10月に入った。
今年もあと3ヶ月しかないと思うと、
季節の移り変わりと時の流れの速さに驚いてしまう。
朝晩の風が少し冷たく感じるようになり、
季節は着実に秋へと歩を進めている。
今日は空の青が透明度を増し、見ているだけで気持ちがいい。
ランチタイムに横濱山下町にあるホテル・ニューグランドの『たん熊』で
家族4人が揃って、ダンナのバンコク行きの壮行会が行われた。
ちょうど1年前にも、ダンナの再就職が決まって、クアラルンプールに行くことになり、
その時も家族揃っての壮行会が行われた。
しかし、その後半年で思わぬ本帰国となり、
これからどうなることやらと静観していたのだが・・・。
その時のご縁で、別の会社から、再び、就職の話を頂き、
今度はタイのバンコクに赴任することになった。
今回の方がいろいろ条件がよさそうだが、まだフタを開けてみるまではわからない。
あんまりにぎにぎしく壮行会をすると、思わぬ帰国になった時に困るので、
今回はランチタイムに、季節のまつたけをいろいろいただけるコース料理で
さくっと見送ることにした。
横濱ニューグランドホテルでは何組もの結婚式と披露宴が行われるらしく、
ロビーは招待客でごった返している。
旧館にある『たん熊』は和食レストランなので、それとは関係なく
静かに季節のお弁当や懐石料理を楽しむ人ばかりだが、
きっと何組かは私達みたいな何かの記念日や、お祝いのお食事だろう。
古くからある老舗のホテルをそうした日のステージに選んだ人々が
ここに集い、行き交っている。
食後に近くの中華街に立ち寄ると、こちらも人でごったがえしており、
中秋の名月の時期に合わせた月餅を売る呼び込みの声がにぎやかだ。
中秋の名月といえば先週のスーパームーンとやらも美しかった。
神々しいほどに輝いて、透明な光が心の奥にまで差し込むようだった。
季節は確実に秋へと移行しているとあの時も感じたものだ。
雑踏の中華街を歩いている時、ふいにケータイが鳴り、
メールを開いて見ると、友人のご主人が亡くなったというお知らせだった。
重篤な病と闘っていらしたから、いつかこの日がきてしまうことは分かっていたが
昨日も川島なお美の葬儀のニュースを見たばかりだったので、
皆、季節の変わり目に旅立ってしまうんだなと感じた。
同じ旅立ちでも、今回のダンナのバンコク行きは
人生の再出発として充実したものであって欲しいと願っている。
たとえ家族であっても、ひとりひとりの人生だから、
誰かに取って代わることは出来ない。
自分も含め、どんな風に生き、どんな風に終えるのか、
煌々とした月を眺めながら、考えを巡らせるには、ちょうどよい季節だと思う。
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