昼前、お茶のお稽古の出がけに、ポストの中を覗くと
見慣れないハガキが入っていた。
私宛で「民事訴訟最終通達書」とある。
は?
何これ?
どゆこと?
民事訴訟とは穏やかじゃない。
出がけだったので、その場でさらっと読んだところ、
私はどうやら誰かに訴えられていて、
何かの契約不履行らしい。
そして、「連絡をしないと、原告側の主張が全面的に受理され、
裁判所の許可を受けた執行官立ち会いのもと、
現預金や有価証券及び、動産・不動産の差し押さえが強制的に
執行される場合があります」
とある。
ぎょぎょぎょ。
そして、「連絡をしないと、原告側の主張が全面的に受理され、
裁判所の許可を受けた執行官立ち会いのもと、
現預金や有価証券及び、動産・不動産の差し押さえが強制的に
執行される場合があります」
とある。
ぎょぎょぎょ。
まったく心当たりがないが、
民事訴訟とか、契約不履行とか、強制執行とか、
誰でもちょっとぞわぞわするような単語が並んでいる。
「何か変」「もしかして詐欺?」といった考えが頭に浮かび、
とりあえずポストにハガキを突っ返して、お茶のお稽古にいった。
しかし、ハガキには「訴訟取り下げ最終期日 平成31年2月14日」とあった。
今日は2月13日だから、明日である。
いくら何でもそんな切羽詰まって、
そんなこと言ってくるはずはないと思いつつ、
そんなこと言ってくるはずはないと思いつつ、
漫然と夕方遅くまでお茶のお稽古をしているわけにもいかず、
早めに切り上げて、帰宅した。
家にいたダンナに
「ねえ、こんな身に覚えのない怪しいハガキが来たんだけど、
警察に届けた方がいいかな」と尋ねると、
「ほっとけよ」と素っ気ない答えが返ってきた。
それでも何だかモヤモヤが収まらないので、
駅前の交番ではなく、港南区の警察署まで車を出した。
「身に覚えのないことで、変なハガキが・・・」というと、
言い終わらないうちに「あちらの窓口へ」と言われた。
どうやら、こんなことはよくあることのようだ。
窓口にでてくれた警察官はなかなかキリッとした人で、
見るなり、
「あ~、これは完全に最近よくある詐欺の手口ですね」と言った。
つと見ると、
窓口の脇に私が手にしているハガキとよく似たハガキを
10倍ぐらいに大きく引き延ばしたコピーが張ってある。
そこには
● お問い合わせ・相談窓口には絶対に電話しないこと
● ハガキでこうした通達は絶対こないのでありえません
● 電話番号だけがニセ物で、犯人グループにつながる可能性がある
などの、注意喚起が添えられている。
警察官によれば、
一般の人が聞けば一瞬びびるような「民事訴訟」だの「法務局」だの
「警察」だのをかたって、こうしたハガキを送りつけ、
「問題が起きているので、動産や不動産が差し押さえになる」だの
「解決するにはいくらお金がいる」だのと言ってくるらしい。
よく見れば、つっこみどころ満載の内容なのだが、
慌てる心理を突いてくるというか、動揺したスキに漬け込むのが、
こうした犯罪の手口だということだ。
まあ、今回はイケメン警察官に丁寧に説明してもらって、
「やっぱりね、そうだと思った」と胸をなで下ろして事なきを得たが、
実際、お茶のお稽古も早く切り上げたわけだし、
数時間悶々としていたわけだから、
被害がゼロだったわけではない。
というわけで、
どんな輩があなたを狙っているかもしれないので、
くれぐれもご注意を!
詐欺は「オレオレ詐欺」ばかりではないというお話でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿