2020年7月25日土曜日

白い器たち









先週の土曜日に白い釉薬をかけた26点の器が
出来上がってきた。

本来なら、8月の1回目の作陶日にしか
手に入らないのだが、
これらは受注作品だと再三、先生に伝えてあったので、
繰り上げて本焼きをしてくださったお陰で、
1週間で焼きあがってきたのだ。

いつもは無口で融通の利かないタイプの先生なのだが、
この自粛期間にもせっせと造っていた私の姿を見て、
「巻き」で本焼きをすすめてくださったらしい。

「いつでも取りに来て大丈夫」と連絡を受けたので、
雨のやみ間を縫って、鶴見市場まで出かけてきた。

26個の器はひとつも欠けることなく、
つつがなく焼きあがってきた。

素焼きの時にやや反りが出てしまった花瓶敷は、
本焼きを終えたら、平たくなって
反りのない状態になるというミラクルまで起きた。

思いがけず、反ってしまって、使い物にならない、
そんなことはよくあることだが、
逆に、反っていたものが、
本焼きで元に戻ることは滅多にないので、
つくづくラッキーだ。

ここに出来上がってきたものは、
友人からの注文の品ばかりなので、
見せて、気に入れば、手元には残らない器ばかり。

なかなか可愛いやつらだと思って
眺めていられるのも、あと数日だ。

まさか版画家の自分が、陶器を造って売ることになろうとは。

思わぬ展開に嬉しいやら忙しくて疲れるやら。

とはいえ、人と人は何かが介在しないと繋がれないので、
自作の陶器がご縁を結んでくれていることに
感謝しよう。

更に注文に沿って作陶したもう7点も、
素焼きができたら、イレギュラーに釉薬をかけてもいいと
お許しが出たので、
8月始め、引き続き、白い釉薬をかけに行くつもりだ。

「陶工KIMINO」

「版画家KIMINO」より、
だいぶ引く手あまたな売れっ子作家だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿