我が家のマスコット、巨大コアラのいずみ君も暑さでグッタリ。
毎日毎日、とにかく暑い。
今日も横浜はあわや猛暑日かというところまでいった。
木版の作業の内、原画を起こしたり、彫ることは
クーラーをガンガン効かせていても出来る。
しかし、摺りの作業はクーラーが使えないばかりか
加湿器もかけなければならないので
加湿器もかけなければならないので
この暑さの中では全く無謀な行為といわねばならない。
というわけで、暑い夏は版画を手がけず、
10月にニューヨークに行くので、何か刺激を受けてから、
インスパイヤーされたもので新作を創ろうと
7月に入ってからは木版画家らしいことは何もせず、ブラブラ暮らしてきた。
しかし、ブラブラも長く続くとちょっと危険な症状が出る。
物理的には暑いから、無性に彫りたくなるとか、摺りたくなるとかではなく
「私、このまま版画創らない生活で生きてる意味があるのかしら」という
心の問題がでてきたのだ。
「ヒマ過ぎが原因かも、これはちょっとヤバイな」と感じたので
この暑さでもできそうな
来年のカレンダーの原画制作と彫りの作業をすることにした。
今年の私の担当は3~4月。
春のイメージで創るということで
かねてより水紋と桜をモチーフに使おうと考えていた。
水紋は自分の持っている帯に水の流れや、
石をポチャンと投げ入れた時の模様があったので、
参考に眺めている内に
ポチャンの方に桜が渦巻いていて
更に笹舟が2艘あったらいいのではと
具体的な絵柄が思い浮かんだきた。
そこまでくると後は早い。
笹舟もネット検索で作り方や形をチェックし
水面で2艘が近づいていく感じにし、
『春の逢瀬』というタイトルまで自然に降ってきた。
桜舞い散る季節に小舟にのって逢い引きする男女。
いと美し。
ケータイもパソコンもない時代、電話すらないけど
切なくて嬉しくて・・・。
なーんて、妄想の海にどっぷり溺れながら
原画を描き上げ
久々の彫りの作業もサクサクと快調に進み、
1日で仕上がってしまった。
一気呵成の彫りで肩が凝ったし、目もしばしばするが、疲労感とは裏腹に
「版画家として頑張ろう」という心の健康も取り戻すことが出来た。
もう数日で暑さのピークも越えるとか。
早く夏が終わってくれることを祈りつつ、
水紋に渦巻く桜の版をさかなに
仕事の後のビールが美味い!
あ~、やっぱり、私、版画好き!
美の女神様、涼しくなったら、また、よろしくね!!
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