陶芸を初めて3年半。
初めて酒器なるものを作ってみた。
工房で一緒のおじさん達は「またですか?」といいたくなるほど
ぐい飲みを作るのが好きだ。
しかし、私は徳利はもちろん、ぐい飲みさえも今まで作らずに来てしまった。
我が家がワイン党で日本酒をほとんど飲まないからというのがひとつの理由で、
もうひとつの理由は、とにかく徳利は作るのがとても難しそうなので、
延ばし延ばしになっていたというところだ。
実際に作ってみての感想は
想像以上に難しい。
最初に決めた土の量を上手に使って最後の口まで仕上げなければならない。
後から口のところだけ足すとかいうのはなしである。
まず団子状の土の真ん中に穴を掘り、徳利の底を作って、
後は同じ厚さをキープしながら上へ上へと土を延ばしていく。
それから徐々に土をすぼめて肩を作り、一度思い切ったくびれを作る。
そこから残りの土を今度はひろげて注ぎ口の形を成形する。
一度すぼめてしまったら、中に手を突っ込むことはできないから、
厚さが均一に行かなかったとか、もっと背を高くしたかったとか、
田舎くさい凹みとかのないシュッとした形にしたかったとか・・・
いろいろ思ってももう後戻りは出来ない。
しかも、ちょうど1号か1合ちょっとぐらい入る徳利に焼き上がってほしくても、
どの位の大きさに作っておけば、焼き締め後に丁度よくなるのか
皆目検討がつかない。
と、不安は尽きずに、大きさも大きすぎたと内心悔やんでいたのだが、
今日、本焼きが出来ていたら、あらやだ!
大きさは狙っていたとおり。
田舎くさい凹みは持つときに指が収まりがちょうどいい。
釉薬は得意の織部の上に失透という白をかける方式のバリエーションだったが、
これもなかなかいい感じ。
特に余り物の土で作ったおへそ付きの小皿は
釉薬の表情が思い描いていた以上の上出来だ。
酒の肴の「いくらの醤油漬」とか「イカの塩辛」とか「からすみ」なんざ、どうだろう。
緑の地色には反対色の赤やオレンジ系のものを
ちょこっとのせたいものだ。
まあ、そんな風に日本酒と酒の肴に思いを巡らせても
悪玉コレステロール値が高くて、アルコールは控えるように言われている我が身。
たしなむ程度にしかいただけないのが辛い現実だが、
陶芸を始めた理由のひとつが、自分の料理に合う器を創りたいということだから、
命懸けで、この徳利とぐい飲み、そして小皿にあう酒の肴を用意して
ちょいと楽しみたいものである。
あ~ぁ、
馬鹿は死ななきゃ治らない~♪
(まだ、酔ってませんよ~)
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