秋晴れの爽やかな上天気。
先週の日曜美術館で特集を組んでいた『小原古邨展』と
2月にお茶会を予定している『松籟庵』に行ってきた。
先に美術館に到着すると、地方の小さな美術館だというのに、
小原古邨なんて誰も知らないと思うのに、
日曜美術館の影響力はすさまじく、
なんと入場制限がかかっていて、40分待ち。
一瞬、ここは東博か?と疑うも、
ここでひるんで帰るわけにもいかず並ぶことにした。
すぐ後ろのご夫婦は日美を観て行きたくなった奥さんが、
全く興味のないご主人を連れて来たというパターンで、
ご主人のブーイングにあえなく諦め、戦列をはずれた・・・。
予想外の人出は、美術館側も開館以来の珍事らしく、対応に大わらわ。
しかし、入館後はさほど殺気立つということもなく、
静かにじっくり作品を鑑賞することが出来た。
とある大会社の倉庫に保管されていた保存状態のいい木版画240点を、
前期後期に分けての陳列で、
番組で紹介されたものもなかったものもあるが、
概ね、古邨作品のスタイル、彫りと摺りの技術は間近で堪能出来た。
帰りには入場制限は解けていたので、
私はどうやら一番混んでいるときに突っ込んでしまったようだ。
そして、もう一箇所、
すぐお隣に位置する茶室『松籟庵』にも寄ってきた。
川上音二郎と貞奴が住んでいたという別邸のあった所に、
ある人の1億円の寄付で建てられたお茶室である。
茅ヶ崎市が管理運営して貸し出している。
公共の建物ということで、
貸してもらえお茶室としては、近隣の数カ所と比べて、すこぶるコスパがいい。
お稽古に通っているお茶のお教室のメンバーに茅ヶ崎市在住の方がいるので、
その優先権を使わせていただこうと考えているところだ。
日時は2月を予定していて、
2月の使用希望者は11月1日に入札がある。
そこで、話し合いで日時が決定するという。
お庭には立派な梅の木が何本かあったので、
もしかしたら、2月なら梅観も出来るかもしれない。
懐石料理の段取り担当の私としては、懐石道具を別の友人から借りたり、
自分で創った陶芸作品の大鉢や陶板などを持ち込むにあたり、
車でどう行くのか、駐車場はあるのかなど、
心配事はいろいろあったので、
まずは場所と雰囲気が見られたのは安心である。
茅ヶ崎という場所はサザンの歌で知っているぐらいで、
実際は降り立ったことのない駅だったから、
うろうろ散歩するにもちょうど良かった。
天気が良く、海岸線まで出ると、遠くに歌詞にもある烏帽子岩が見えたし、
富士山もどどーんと正面にそびえていた。
案外、商業施設はない殺風景な街だったけど、
同じ神奈川県に住んでいても知らなかった街が少し身近になって、
お茶の友人が住む街、
お茶会を催すお茶室のある場所として、
急に親近感を覚えたのであった。
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