2018年10月21日日曜日

小原古邨展と松籟庵

 
 
 
 
 
 
 
秋晴れの爽やかな上天気。
先週の日曜美術館で特集を組んでいた『小原古邨展』と
2月にお茶会を予定している『松籟庵』に行ってきた。
 
先に美術館に到着すると、地方の小さな美術館だというのに、
小原古邨なんて誰も知らないと思うのに、
日曜美術館の影響力はすさまじく、
なんと入場制限がかかっていて、40分待ち。
 
一瞬、ここは東博か?と疑うも、
ここでひるんで帰るわけにもいかず並ぶことにした。
 
すぐ後ろのご夫婦は日美を観て行きたくなった奥さんが、
全く興味のないご主人を連れて来たというパターンで、
ご主人のブーイングにあえなく諦め、戦列をはずれた・・・。
 
予想外の人出は、美術館側も開館以来の珍事らしく、対応に大わらわ。
 
しかし、入館後はさほど殺気立つということもなく、
静かにじっくり作品を鑑賞することが出来た。
 
とある大会社の倉庫に保管されていた保存状態のいい木版画240点を、
前期後期に分けての陳列で、
番組で紹介されたものもなかったものもあるが、
概ね、古邨作品のスタイル、彫りと摺りの技術は間近で堪能出来た。
 
帰りには入場制限は解けていたので、
私はどうやら一番混んでいるときに突っ込んでしまったようだ。
 
そして、もう一箇所、
すぐお隣に位置する茶室『松籟庵』にも寄ってきた。
川上音二郎と貞奴が住んでいたという別邸のあった所に、
ある人の1億円の寄付で建てられたお茶室である。
茅ヶ崎市が管理運営して貸し出している。
 
公共の建物ということで、
貸してもらえお茶室としては、近隣の数カ所と比べて、すこぶるコスパがいい。
 
お稽古に通っているお茶のお教室のメンバーに茅ヶ崎市在住の方がいるので、
その優先権を使わせていただこうと考えているところだ。
 
日時は2月を予定していて、
2月の使用希望者は11月1日に入札がある。
そこで、話し合いで日時が決定するという。
 
お庭には立派な梅の木が何本かあったので、
もしかしたら、2月なら梅観も出来るかもしれない。
 
懐石料理の段取り担当の私としては、懐石道具を別の友人から借りたり、
自分で創った陶芸作品の大鉢や陶板などを持ち込むにあたり、
車でどう行くのか、駐車場はあるのかなど、
心配事はいろいろあったので、
まずは場所と雰囲気が見られたのは安心である。
 
茅ヶ崎という場所はサザンの歌で知っているぐらいで、
実際は降り立ったことのない駅だったから、
うろうろ散歩するにもちょうど良かった。
 
天気が良く、海岸線まで出ると、遠くに歌詞にもある烏帽子岩が見えたし、
富士山もどどーんと正面にそびえていた。
 
案外、商業施設はない殺風景な街だったけど、
同じ神奈川県に住んでいても知らなかった街が少し身近になって、
お茶の友人が住む街、
お茶会を催すお茶室のある場所として、
急に親近感を覚えたのであった。
 

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