3月下旬に個展が決まってから、毎日の予定が慌ただしく過ぎていく。
それでなくとも何かと予定は入っていたが、
更にに2月は大雪が2度も降り、その影響が雪の後にも続いた上に
個展をするなら、これもあれもしなければということが出てくる。
今日は以前、作品撮影と自分のプロフィール撮影をお願いした
プロのカメラマンによる作品撮影が行われた。
出張撮影なので、宅急便で気軽に送れる大きさではない大作ばかり11点選んで
まとめて撮影してもらうことにした。
F氏は午後1時、車に撮影機材を大量に積み込んで我が家まで来てくださり
いつもはアトリエとして使っている和室に機材をセッティングし
そこをスタジオとして撮影が行われた。
1年半前の前回は初めての作品撮影だったので、
プロの作業をウロウロ見守ることしか出来なかったが
その作品撮影の半年後にプロフィールも撮っていただいて気心が知れてきたので
今日は撮影助手としてのお手伝いも多少は出来た気がする。
当初の撮影目的は
私が所属している紫陽花展というグループ展が、今年、15回記念展のため
ひとり1点ずつ作品の葉書をつくるというものだったが
私の場合、撮影当日までに個展も決まったので
撮影点数も増やしたし、撮影の目的意識も高まったと言える。
カメラマンのH氏も評論家プロデュースによる個展が決まったことを喜んでくださり
撮影の合間にそうした美術界の話をいろいろして、
久しぶりにカメラマンと絵描きがプロフェッショナルな関係で過ごしていると感じた。
F氏が若い頃からフリーで、カメラ一筋の世界に生きてきた話を語り、
私が絵描きでありながら、結婚して子どももいる生活の中で
更に興味のある多方面に首を突っ込んでいるという対照的な生き方を語った。
しかし、その対照的なアプローチなれど、プロのカメラマンとプロの絵描きとして
お互いのリスペクトが感じられるいい時間が流れている。
F氏のカメラのファインダー越しにあるのは、私の作品で
今日はその作品にスポットが当てられ、色の調整が行われ、
デジカメとフィルムカメラの両方で1枚1枚の作品が記録されていく。
その時間のかかる丁寧な作業と真剣なまなざしを脇で見ながら
プロがプロの作品として真摯に向き合ってくれていることを感じた。
F氏の仕事を間近に見ることで
ややもすれば世間から甘く見られがちな『女流作家』だが
自分自身、どこかで保険をかけたりせず、
ここらで絵描きとしての覚悟を見せねばと再確認させてもらった気がする。
さて、還暦
遅れてきた新人がここらで花開くことが出来るのか
勝負の時が迫っている。
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