2014年10月29日水曜日

アメリカ旅行記 その6 クラシックな街ボストン

 


 
 
 
6日間のニューヨーク滞在を無事終え、7日目に私たちはボストンに向かった。
国内線で1時間半、ニューヨークとは雰囲気のまったく異なる街に降り立った。
 
ニューヨークはどこもエネルギーと騒音であふれ雑然とした印象だったが
ボストンは人の数がまず圧倒的に少なく、
空気そのものが清浄な感じで、静かな街だった。
 
気温もぐっと下がり、
日本から持ってきた衣類が厚物過ぎて、ことごとく失敗だったかと思っていたが、
ようやくここへ来て、秋らしいひんやりした気温になり活躍しそうだ。
 
ニューヨークは地の利を一番に考えた繁華街のど真ん中のホテルだったが
ボストンはボストン美術館にほど近い
ミニキッチンがついたアパート形式のホテルにしたという。
 
ニューヨークに関しては膝をのりだして自己主張したが、
ボストンはダンナのオススメだったので、私はおとなしくお任せすることにした。
 
というわけで何の予習もせず、さして期待もせず、
事前に『地球の歩き方』の『ボストン編』を買っただけでやってきてしまったが
想像以上に美しく、煉瓦作りの建物や道にすっかり魅了されてしまった。
 
住むとしたら完全にボストンに軍配があがると思うほど、
静かで穏やかで美しい、クラシックなたたずまいの街だ。
 
そこで出会った人々もニューヨークの人達のように常にテンション高く
ジョークを飛ばし続けるわけではなく、
普通のテンションで話し、穏やかな様子だ。
 
カフェオレ1杯飲んでいる間中、何回も
「どお?楽しんでる?」と訊かれることもなく
かといって、ぶっきらぼうなわけでもなく、礼儀正しい感じ。
 
街の雰囲気といい、人の印象といい、ちょっと別の国みたいだ。
 
ボストンはアメリカ独立の舞台になった歴史のある古い街なので、
好天に恵まれた2日目は、歴史地区まで電車ででかけ散策した。
 
煉瓦作りの家々に紅葉した並木道。
落ち葉が公園の歩道に散って、歩くとかさこそ音を立てる。
 
ボストン最古の教会オールドノース教会や、1600年代に作られたコップスヒル墓地。
バンカーヒルの戦いを記念して建てられたオベリスク・バンカーヒル記念塔に
マサチューセッツ州最古のレストランなど
繁栄のアメリカの礎ともいえる地区を修学旅行生のような気分で見学し
最古のレストランでは「トラディショナル・バーガー」と食べたのであった。
 
そして、更に電車を乗り継ぎ、ハーバード大学まで行ったのだが
その校内の広大なこと。
 
駅前は学園都市らしくレンタサイクルがずらり並んでおり、
お店はハーバード大学のブックショップや生協、
他には学生が利用するレストランなど
あのネオン看板に埋め尽くされたニューヨーク・タイムズスクエア界隈とは
まるで違う。
 
学生でない一般の人や観光客も出入りは自由にできるので
その広い校内を散策し、どんぐり集めにいそがしいリスを横目に
「こういうところで勉強する人が、世界をリードする頭脳の持ち主なのね」と
想像の翼を拡げた。
 
帰りにはせめてもう少し頭がよくなりますようにと
ハーバード大学の紋章が入ったペンを購入。
さすがに今更、この歳で紋章いりTシャツは着られないですからね。
 
このアメリカ行き。
ニューヨークとまったく違うボストンも行くことにして、大正解。
 
東京だけ見て帰るのではなく、京都にもおいでやすというあたりか?
 
 


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