2014年11月13日木曜日

石田泰尚の追っかけママと共に

 
 
 
バイオリニストの石田泰尚にどっぷりはまって、追っかけをやっている友人に誘われ
『トリオ・リベルタ』のコンサートに行って来た。
 
石田泰尚に関しては、私も初心者ではなく
これまでにも何回も別の友人と聴きに行っているのだが、
今日の友人が数年前から熱狂的に追いかけていることを最近知って、
お供させてもらった。
 
今日のトリオ・リベルタは
石田泰尚のバイオリン・中岡太志のピアノ・松原孝政のサックスという組み合わせで
主にはピアソラの曲を演奏することで注目を浴びてきた。
 
数年前、このトリオの演奏を初めて聴いた時は
リベルタンゴに代表されるその演奏にすっかり魅了され、私も即CDを買い求めた。
 
版画の彫りの作業の時などにかけると、その魅惑的な演奏にわくわくし
体の中からパッションが湧き上がってくるのを感じたものだが、
さて、今日のリベルタは
新しい方向性を模索中とかで
なんと『フランス』がテーマで、
『オーシャンゼリゼ』だの『パリの空の下』なんていう曲目がずらり。
 
シャンソンだ、フランス映画音楽だ、ポール・モーリアだのも
悪くはないのだが、観客はやっぱり彼らのピアソラお目当てなのは間違いない。
 
結局、アンコールの『りベル・タンゴ』の拍手が一番大きかったのは
ちょっと皮肉だ。
 
石田様(私たちはそう読んでいる)の真骨頂は
そのとんがった容姿と細身の体から溢れ出る繊細かつ狂おしい演奏にあるのだが
それはやっぱりピアソラの曲と演奏にこそ現れる気がしている。
 
追っかけの友人もちょっと違う方向に行こうとしているこのトリオでの
石田様から少し距離を置くつもりのようだが、
石田様のコンサートは他にもいろいろなバージョンで予定されているので
追っかけをやめるということではないらしい。
 
私も「別のパターンの石田様のコンサートの時にまた誘ってね」と約束して
家路についたのだが、
今日の会場にいた熱狂的ファンのおば様達は今日の演奏をどう受け止めたのか
ちょっと訊いてみたい気がする。
 
もちろん、ちゃんと楽しかったし、いつ観ても石田様はステキとは思うし、
今日は会場の外で石田様のお母さんという女性も見られた。
(石田様にそっくり過ぎて、思わず吹き出した。彼はマザコンかも・・・)
 
また、サックスの松原さんの演奏のキレが格段によくなっていて
とてもうまくなっていることにも驚いた。
 
そんな収穫もありつつ、
やっぱり、もっと狂おしい石田様を見せて見せて~という
おば様の正直な気持ちはつのるばかりなので、
またまた、別バージョンの石田様を追いかける
というのが追っかけの心理なのだろう。
 


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