先日、入籍した娘から、11月の結婚式に向け、
ウェルカムボードを作って欲しいとリクエストがきた。
最近の結婚式に出たことがないので、
ウェルカムボードというものの存在をよく知らない私だったが、
花嫁は何か手作りのものを身につけると幸せになるという言い伝えがあると思うので、
直接、身にはつけないが、作ってみることにした。
しかも、似顔絵とか、前撮り写真とかの入ったものではなく、
リースの形のものがいいというサンプル写真を見せられたので、
造花やリボンを使った立体的なものにすることに・・・。
最初はシャドーボックス用の厚みのある額の中に、
花で彩ったリースを埋め込もうと考えたが、
技術的な問題とときめく材料に出会えないまま、すこし時間が経った。
ある日、自分のストックルームに
八角形の形をしたクラシックテイストの額縁があることを思い出した。
ペン画の作品にちょうどいいステキな額縁だと思ってもとめておいたが、
陽の目をみることなく10年以上が経過していて、すっかり忘れていたものだ。
取りだして眺めてみると、八角形はリースに見えなくもない。
大きさも丁度いい。
ここに直接造花を貼り付ければ、豪華なリースになるだろうし、
中にカリグラフィー的な飾り文字でメッセージやふたりの名前を書けば、
ガラスも入っているので、
相当ゴージャスなウェルカムボードになりそうだ。
そうはいっても、造花を直接、額縁にくっつけるにはどうしたらいいのか。
カリグラフィー的な装飾文字は印刷できるのか。
それとも、手書きで書くのか。
よく分からない問題がいろいろ出てきそうだが、
とりあえず、近所のユザワヤと横浜の東急ハンズにいって、
材料をあれこれ仕入れてきた。
造花をくっつけるのはグルーガンというものらしい。
聞いたことはあるが、美術系なのに、恥ずかしながら使うのは初めて。
ピストル型の道具の中に細いろうそく状のグルーを差し込み、
コンセントをさして温めたグルーが溶け出したら、
熱いうちに垂らして貼り合わせるということなので、とにかくやってみることにした。
買ってきた造花を花の根元で切ってしまうのはちょっと勇気がいるし、
溶け出たグルーは、思いの外、火傷しそうに熱い。
それでもいくつか花を額に押しつけるようにくっつけている内に、コツが掴めてきた。
額全体に花をくっつけてしまうより額の生地部分を残した方が大人っぽいし、
オシャレだと感じたので、
花のリースにはなっていないが、右上と左下に花の塊を作って、
あとはリボンを遊ばせたり、パールを散らせることにした。
出来上がりは写真のとおり。
まだ、中のメッセージ部分は手つかずだが、
エレガントで大人っぽいウェルカムボードになったのではと自画自賛状態。
娘は気に入ってくれるだろうか。
こんな風に結婚式に向け、いろいろ考えたり、選んだりして、
準備すること。
そういうことのひとつひとつが楽しい思い出となり、
幸せになって欲しいと願う親心のあらわれになる。
カリグラフィー部分はきっと下の娘が助け船を出してくれるだろうし、
「グルーガン、面白いじゃん」という発見もあった。
先週、入籍したばかりの当の娘達は、
目の前の新生活を整えることでイッパイイッパイだろうと思うが、
母はお盆休みにいつもの彫り台に版木ならぬ造花を並べて、
ひとり、工作を楽しんでいたのである。
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