2016年9月6日火曜日

『文学と版画展』始まる

 
9月5日から、銀座のギャルリー志門で『第2回文学と版画展』が始まった。
 
昨年の第1回にお誘いを受けていたけど、製作時間が間に合いそうにもなく、
1年見送っての参戦である。
 
写真の通り、通常の版画作品の下に棚を作って、
その版画作品を使った装丁がかかった本が並べてある。
 
装丁のデザインも版画家自身が手がけ、
自分が選んだ本のカバーとしてかかっているという面白い展示だ。
 
先ずはひとりひとりの作家がどんな本をお気に入りとして選んでいるのかが、
面白がりポイントのひとつ。
 
次にその本のイメージをどう解釈して版画作品に落とし込んでいるのかが、
面白がりポイントの2つ目。
 
版画家がどんな本の装丁デザインを考えたのかが、
面白がりポイントの3つ目。
 
会場にいるお客さんは、皆、気になる本を手に取り、
本のカバー以外に使われている中表紙のデザインや色とのバランスや、
文字のフォントなど、
新たにかけられたカバーだけでなく、それと既存の本体との組み合わせなどを
比較して楽しんでいるようである。
 
私自身、自分の作品が本のカバーになっているのを、
初日の夕方、初めて見て、
想像どおりの仕上がりに胸をなで下ろしたところだ。
 
先週の土曜日の夕方、搬入と飾り付けに参加したメンバーは、
自分の作品がどの壁のどのあたりにかけられるのか、見届け、作業したのだが、
私は作品を宅急便で送りつけただけで、飾り付けを失礼してしまった。
 
そのため、自作がどの壁に掛かっているのか、
本の装丁がどんな風に仕上がったのか、
昨日の展覧会初日まで知らずにいた。
 
本当なら、そういうあなた任せの態度の人の作品は、
隅っこの壁に追いやられても文句は言えないのだが、
行ってみたら左の大きな壁の真ん中に位置取りされていた。
 
まことにありがたいことである。
 
その上、本の装丁もイメージしたとおりのいい感じに出来上がっていたのだから、
願ったり叶ったりである。
 
昨晩のオープニングパーティには、出品した作家達は勿論のこと、
大勢の作家の仲間や友人知人、また評論家が数名と
総勢100名ほどのお客様が来て下さったとか。
 
個人的には展示に参加している作家で知っている人は数名だけで、
後は同じ版画家でも、所属している会派も出身大学も違うので、
面識がない方達ばかり。
 
これから、これを機に少しはお近づきになるのかもしれない。
 
夕べは自分がほとんど絵描き仲間と群れていないことを痛感しながら、
オープニングパーティは無事、閉幕した。
 
今日はお茶のお稽古で仲良くしている若い友人ふたりを誘って、
展覧会場ご案内と銀座ランチというコースを楽しんだ。
 
結果、 
絵描き仲間の作家論やら、小難しい絵画論のやりとりは苦手かもと再確認し、
今日は、贅沢なランチに舌鼓を打ちながら、
9月の暑気払いの会はおしゃべりに花を咲かせて大いに盛りあがったのだった。

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