昨日から横浜市民ギャラリーで、
所属している横浜陶芸倶楽部の展示会が行われている。
2年に1度開催のビエンナーレ形式で、
会員と先生の計27名が出品している。
先生といっても、この会は自由作陶が基本なので、
技術的なことを質問したりはするが、
何を作るか、どうやって作るかなど、制作のほとんどは本人に任されている。
ただし、毎回展示会には「課題」が課されていて、
今回は「貯金箱」と「抹茶椀」であった。
そのふたつだけは全員必ず作らなければならず、
貯金箱を使っている人は皆無だろうし、
抹茶を飲む習慣のある人も皆無に近いかも知れないが、
それとは別に制作に励んだ。
幸い私は抹茶とは縁の深い生活だったので、抹茶椀の制作の延長線で、
自作のテーブルは茶道に関係のあるものばかり、
抹茶椀はもちろん、菓子器、香合、蓋置きといった茶道具のラインナップで揃えた。
貯金箱は布の袋みたいな感じで、ヒモ結びで口が締められている白い作品だ。
貯金箱の口は布のとじ目の上部に透き間があり、
そこからコインやお札を入れるデザインにした。
貯金箱は本当に様々なデザインのものが出揃い、
普段使わないものを作ることで、それぞれの個性やセンスがもろに現れ、
面白い展示になっていた。
また、課題ではなく、それぞれのテーブルをひとりずつ丁寧に見てみると、
ひとつの器では分からないその人らしさがいくつかの器の集合によって感じられ、
人となりやその人の生活の様子などが垣間見える気がした。
逆に私の作品群を見て、人はどんな風に感じるのか、
どんな人となりが透けて見えるのか、
明日の展示会のお当番の時や、週末のレセプションの時になどに、
メンバーとおしゃべりするのが今から楽しみだ。
作陶時は決まった曜日に決まったメンバーとしか会わないし、
ほとんど寡黙に制作して過ごしてしまうので、
展示会は同好の士と触れ合ういい機会になるだろう。
お茶のお稽古で会う人達、陶芸の工房で会う人達、
絵画教室やカウンセリングやビジネスや、整体や美容院など・・・。
それぞれのフィールドで出逢うタイプの違う人達と交友することの面白さを思う時、
自分は人そのものが好きなんだろうな、
珍しいタイプの絵描きかも・・・などと考えた。
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