2018年7月27日金曜日

猛暑の京都旅 3日目

 
 

 

 
 
 
 
京都旅の最終日、朝から体がだる重い。
前日までの歩き過ぎがたたって、足の小指側が痛くて、痺れている。
 
二人とも、1泊目は泥のように眠れた。
しかし、2泊目は同じベッドなのに、二人とも眠りが浅く、
夜中に何度も寝返りを打って、長い時間、半覚醒状態だったため、
スパッと起きることが出来ない。
 
2日目と同様、メークだけして、
8時半にチェックアウトし、荷物を京都駅で受け取るよう手配した。
 
ホテルから10分ほどのところにある地元のカフェに出向き、
サンルームになっている一画に席を取り、
モーニングセットを注文した。
 
グランドプリンスを定宿にしている知り合いから紹介されたカフェだ。
落ちついた内装、低く流れるクラシックのBGM,
庭の大きな木がサンルームに影を落とし、
枝に吊したえさ箱に、小鳥がえさをついばみにやってきている。
 
シナモンの効いたトーストとコーヒーをいただきながら、
最終日の行程を相談した。
 
二人とも、「のんびり行こう」と意見が一致をし、
9時半から11時20分までの山鉾巡行の内、
「後半だけ観れば十分だよ」ということになった。
 
きっと烏丸御池から四条にいたる沿道は山鉾巡行を観に来た観光客と
カメラ小僧と地元の人でごった返しているに違いない。
 
私達はまずはゆっくりモーニングセットを味わい、
10時にようやく重い腰を上げ、地下鉄に乗った。
 
そんな気のない動きだったが、これが意外や効を奏し、
地下鉄から烏丸御池駅の地上にでると、
目の前で、最後尾の山鉾がちょうど練り歩き始めたところにぶつかった。
 
後祭は前祭と違って山鉾の数は7基しか出ないのだが、
最後尾の山鉾こそ、後祭の主役・大船山だ。
 
大船山は船の形をして、脇は豪華絢爛なタペストリーで飾られており、
船の舳先には大きな白木の龍が鎮座している。
 
前の晩に観た7基の中で、ひときわ立派だった山鉾で、
いきなりその大船山が目の前に現れたので、
私達は興奮した。
 
しかも、京都市役所前の曲がり角を山鉾が曲がるあたりが、
観覧席もあり、立ち見の人もそこに集中するので人だかりのピークだが、
最後尾を追いかける形なので、人もまばら、
難なく正面方向に回って写真を撮ることも出来た。
 
そうやって、4基ぐらい観て、曲がり角に追いつき、
なかなか進まない山鉾と、カメラを手に押し合いへし合いしている人垣の後ろで、
なんとか2基が曲がっている様を動画に収めたが、
そこで、ギブアップ。
 
もう、十分、お祭り騒ぎは堪能出来たので、
とにかく、私達は街から離れることにした。
 
人混みと中国人観光客から逃れるため、JR奈良線に乗り、
宇治の平等院に行くことにしたのだ。
 
宇治の平等院はいわずと知れた十円玉のデザインに使われた場所。
鳳凰が羽根を広げて休んでいる形という、
左右対称の建物が池の向こう側に見えるという美しい光景が光にまばゆい。
 
ガイドブックでは真っ赤に見えていた建物の柱だったが、
現物は思いの外渋い赤で落ちついており、
水面に映る姿と相まって、他のどのお寺や神社とも違う神々しさを感じた。
 
鳳翔舘という宝物殿には、屋根の上の国宝・鳳凰一対や、
国宝の梵鐘、同じく国宝の雲中供養菩薩像26体が間近に観られ、
1000年前の平安の世に想いを馳せることが出来た。
 
京都は東京に比べればコンパクトなので、
30分も郊外に出れば、急に静かでのどかな感じになる。
人も優しく、語りかける口調も穏やかだ。
 
旅の最後のお昼ご飯は宇治の名物・茶そば。
コシある細麺で、疲れた体に冷たい喉ごしでつるりと入って、心地よい。
 
今回のお寺関連では、三十三間堂と平等院がよかったと
ふたりの意見が一致した。
 
まだ、時間は残っていたけど、
この余韻を楽しみながら、静かに帰りの新幹線の時間を待つことにした。
 
娘は京都に住んでいる大学時代の友人に会いに行くというので、
夕方、私達は分かれて、
私は最後の京都らしいものにとかき氷を選び、
ひとり「宇治しぐれ」という抹茶味、あんこ・アイスクリーム・白玉のせという
てんこ盛りのかき氷を堪能した。
 
こうして、2泊3日なのに、4日分ぐらいに感じられる濃い京都旅行が終了。
 
「しばらく夏の京都はいいいかな」と娘には言われてしまったが、
なかなか印象深い、いい旅だった。
 
それにしても、暑い!
東京も横浜も、暑い!
京都は、もっと暑い!
 
でもでも、どれも美味しかったし、楽しかった~!
そうだ、京都、また行かなくちゃ。
 

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