オリンピックが開幕して4日。
日本の金メダルラッシュが続いている。
連日、テレビの各局は
各地で繰り広げられている熱戦をLIVE中継したり、
ハイライトに編集したりして放映している。
コロナは案の定、
猛烈な勢いで新規感染者を伸ばしているので、
2度のワクチン接種を終えた身としては、
一応、安心してはいるが、
おとなしくテレビの前で観戦し、
一喜一憂することにした。
どの種目の選手も
4年に1度のオリンピックな上に
コロナで1年延期されたので、
そもそもオリンピックの舞台に立つだけで
そこには相当なストーリーがあっただろう。
テレビの解説者はそれぞれのストーリーを調べ、
解説時にひとりずつの背景を紹介しつつ、
競技は進んでいく。
今回のオリンピックで私が印象的だったのは、
今回初めて採用の競技
スケートボードのストリートで
男子も女子も若い日本人が金メダルを取ったこと。
なんと、女子の方は13歳だというから
本当に驚きだ。
しかし、やはり、おばさんとしては
もっと長い時間戦い続けてようやく金メダルを取った
人たちの方により惹かれてしまう。
中でも今回、感動したのは
卓球の混合ダブルスの水谷隼と伊藤美誠ペアが
打倒中国の悲願を達成して
卓球界初の金メダルを取ったことだ。
柔道選手の金メダル以外は意味がない的な感覚は
ちょっと悲愴すぎて
ついていけない感じがしているのだが、
卓球は少し前のオリンピックあたりから、
選手たちのキャラの明るさも手伝って、
すごく面白いと思って観てきた。
だから、にわかファンながら、
今回の混合ダブルスの金メダルの瞬間は
LIVEで観戦していたのだが、
思わず立ち上がって拍手した。
中国ペアの冷静で大人な感じと
内心、負けたら国には帰れないぐらいの悲壮感に比べ、
12歳も年上のお兄ちゃんが
やんちゃで怖いもの知らずの妹をフォローし、
自由にさせてやるみたいな「みまじゅんペア」の方が、
観ていて断然ワクワクした。
同郷のふたりだが、
水谷の父の卓球場に通う小さな女の子美誠と
当時、すでに有力選手だった水谷隼。
ちょっとやそっとではないロングストーリーは
やはりにわかファンには語りつくせない重みを感じて、
凄いな~としか言いようがない。
そして、もうひとつ、
感動したのはソフトボールの決勝。
対アメリカ戦だ。
投手上野由岐子のロングロングストーリーも泣ける。
13年前、オリンピックで日本がアメリカ戦に勝って、
金メダルを取った瞬間の映像は
これまで何度も繰り返し流され、
LIVEでも観ていて印象深い。
その時の投手も上野由岐子だった。
しかし、観ている私たちはそこでストーリーは
1度終わっていて、
13年ぶりの今回だが、
当事者たちはその後、オリンピックの競技から
ソフトボールが外され行き場を失ったたり、
あごの骨を砕く大けがをしたりと、
艱難辛苦の長い道のりがあったと聞く。
上野由岐子はみるからにハンサムウーマンという感じで、
頼もしい限りだが、
そんな彼女も今や39歳。
10代で金メダルを取る子が出るような
若いことが必須条件のスポーツ界にあって、
39歳で先発投手を張り続けることがいかに大変か。
しかし、アメリカチームの投手陣も
だれもかれもが30代。
同じ13年前に戦ったメンバーだったりするあたりに
オリンピックにおけるソフトボールの面白みと
ストーリーの重みを感じてしまう。
そして、上野由岐子の後を引き継ぐ投手として
後藤希友20歳が育っており、
今回はどの対戦でもリリーフとして大活躍。
そのアンパンマンみたいな丸い顔にロングヘア。
子どもっぽい顔立ちに比して
身長もある堂々とした体格。
人懐こい笑顔がどこか日本人離れしていて、
物おじしない投球が大物感たっぷりだった。
ソフトボールに関しては新旧入れ替わりの
切実な感じより、
若きホープ登場という印象が強く、
「乞うご期待」という気持ちになる。
ただし、次回のオリンピックに
ソフトボールはないのが残念だが、
また、どこかで後藤希友の成長したピッチングを
みたいものだと思う。
こんな感じで
毎度、オリンピックの度に
にわかファンになっては
誰かや特定の競技を応援している。
さあ、今日からのにわかファンとしては
体操の橋本大輝に注目。
彼が名前のように大きく輝く金メダルを取れるよう
念じたいと思う。
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