2025年3月4日火曜日

2025 ばぁばご飯ひな祭りバージョン

 

















今日は1日遅れのひな祭り
ばぁばご飯はちょっとだけ
ひな祭りバージョン

例年、ひな祭りの直前のばぁばご飯は
自宅から持ち込みのお皿や
ひな祭りアイテムを駆使して
雛人形型のお寿司なんか作ったりしていた。

けれど、今年は私が忙しすぎて
そんな気分になれず
肝心の娘宅のお雛様も
ピアノの脇に追いやられて
形ばかりのひな祭りだ。

しかし、日曜日に娘からLINEが来て
「今回はお稲荷さんを作って~」との
リクエストだったので、
多少はひな祭りらしいお稲荷さんで
気分だけ出すことにした。

それでも孫ふたりは
「お稲荷さん美味しい!」と
喜んでくれる。
こんな日ももう来年にはこないんだと思うと
やっぱり一期一会
大切に過ごさなければと思った。

目下、孫1号は
5月初めのピアノの発表会に向け
ピアノの練習が1番楽しいという。

孫2号の方は
孫1号のピアノの先生に
「由依ちゃんもリトミックにいらっしゃい」
「それともピアノをやってみる?」
とか言われても
プイッと横を向いてしまうとか。

それぞれの性格も好みも
全く違うふたり。
「マイペースに自分の好きなように
楽しんで生きてください」と
ママとばぁばはあくまで見守るスタンス。

毎年、巡りくるひな祭りは
同じ雛人形がかしこまって座っているけど
孫たちは着実に成長し
いろいろな顔を見せてくれる。

今年のお雛様は
すぐ隣でピアノを弾く
孫1号の横顔を見ているのだろう。

「発表会はオーママも見に行くからね」と
約束した。





























読書感想文『本日はお日柄もよく』

 



友人が貸してくれた本が
とても面白かったのでご紹介したい。

原田マハ著
『本日はお日柄もよく』
である。

もうお読みになった方もいるかもしれないが、
私は原田マハのものは何冊か読んでいるのに
全くノーマークで今日まで来てしまった。

先日、友人と話をしている中で
目下、私が挑戦中の『執筆業』のことを聞いて
「スピーチライターの話、
すごく面白かったから、今度、本貸してあげるね」
と、文庫本を持ってきてくれた。

原田マハさんは異色の経歴をもつ小説家だ。
東京生まれながら、関西の大学を出、
早稲田の美術史科の大学院を修了した後、
商社勤務。
その後、美術館のキュレーターをしていた。
そして、その後、小説家に転身。

その関係で
著書は絵画にまつわるものが多いが、
この本『本日はお日柄もよく』は
スピーチライターといって
大会社の社長のスピーチ原稿や
政治家の選挙演説のスピーチなどを
手掛ける影の参謀といった職業の人の話だ。

内容はとある大手製菓会社のOLが
幼馴染の結婚式に出席するところから
始まる。

そこであまりに感動的で人の心を打つ
スピーチに出会い、
言葉の力を思い知ることとなったこと葉(OL)

一介の製菓会社のぬくぬくOLが
スピーチライター久遠久美の祝辞に感銘を受け
自分でも思わぬぐらいの行動力で
弟子入りし、スピーチライターへの
階段を上り始める。

その時の結婚式の花婿は幼馴染あっくんは
2大広告代理店のひとつに勤めている。
亡くなった父親は野党第一党の幹事長だった。

あっくんは父親に反目する気持ちもあって
政治とは距離をとって生きてきたが
ひょんなことから
「政権交代」の好機に
弔い合戦の矢面に担ぎ出されることに。

それを影でスピーチライターとして
支えることになったこと葉。

ライバル候補、厚生労働大臣K。
Kのスピーチライターは
あっくんのライバル
もうひとつの広告代理店コピーライターの
和田鎌足ならぬワダカマ。

コピーライターもまた、
凝縮した言葉に会社の理念やら
プロジェクトのコンセプトやら
政策の方向性やらを
言い得て妙な言葉で切り取る仕事だ。

ワダカマはその才気を買われて
選挙参謀として相手陣営を率いると同時に、
ライバル候補になった友のことも考え
瞬時に動くことが出来る。

選挙の熱き戦いと
人に降りかかる吉凶の出来事を
スピーチライターという職業を通して
面白おかしく、そして、スピーディ
かつ、ドラマチックに描いている。

私はいい音楽やいい小説を読むと
それがまるで映画やドラマのように
映像化して見えてくる。

まさにこの小説はそんな感じだった。
一気呵成に読み終え、
今、自分がやろうとしていることにも
力を得て、
言葉のもつ力を軽んじてはいけないと
強く思った。

こんな風にブログを書くことも
心理カウンセラーの方のHPブログを
更新することも
毎週訪れるルーティーンになりがちだけれど
読んでくださる方のどこかにささることが
できるかもしれない、
そう思って気を引き締めたところである。






2025年2月28日金曜日

『青い鳥』の作品 本摺り

 



















2月の木版画のミッションは
2点のポインセチアの作品の試摺りと本摺りを
とることと決めていた。

2月初旬に最初の1点
シマエナガが出てくる小品を仕上げることが出来
この分ならもう1点も楽勝かと思っていたら
何だか他の予定が押し寄せてきて
遂に最終日にもつれ込んだ。

こちらの『青い鳥』の作品は
『シマエナガ』の作品に比べると大きいが
とはいえ60×60㎝の額に入れるつもりなので
そんなに大きな作品ではない。

実は試し摺りは10日近く前に出来ていたのだが
本摺りを決行する日程が取れず
本当に月末になってしまった。
2月は28日しかないので焦る。

昨日の27日、本摺りに備えて
絵具の調合と和紙の湿しを行い、
できれば夜に少しは手を付けるつもりだったが
午前中に1週間に1度の大買い出し、
夕方にカウンセリングがあったので
何だか疲れてしまって
ヤル気がでなかった。

その分、早く寝て
朝早く起きる作戦に変更し
5時に起床。

ひとり階下に降りてアトリエに籠った。
朝飯前に少し摺り始めることで
ちょっと気分が楽になるからだ。

2時間摺って、
ポインセチアの花びらの赤い部分と
蔦のグリーンのグラデーションを摺り終わった。

ここのところ、とにかく乾燥がひどくて
加湿器をガンガンにつけていても
和紙の周囲からどんどん水分が抜けていく。

そうなると和紙は縮むので
版がズレることになる。
そんなことになっては大ごとなので
霧吹きを小まめに足して
和紙の乾燥を防がなければならない。

来週の月曜から水曜までは
横浜も雨か雪の予報なので
湿度の点では来週に本摺りをもってくる方が
いいのは分かっているが
そうなると2月のミッションはクリアできない。

だれもそんなに急かしたりしていないけど
自分の計画通りに進めたい気持ちが
勝ってしまう。

朝食を作り、せかせかと7分ほどで食べて
また、アトリエに。
この調子でいけば、今日中には摺り上がるかなと
思っていた矢先の7時45分。
手元のスマホにメールがきた。

「こんな早い時間にだれ?」と思いながら
見ると、先週、当日ドタキャンした
クライエントさんからのカウンセリング依頼。

当日ドタキャンだったので
あまり心象はよくなかったけれど
「できれば、またカウンセリングを受けたい」
とあるので、
しかたなく都合を訊くメールを返信した。

すると「できれば今日は無理ですか」とメール。
ちょっと嫌な予感がした。
少し考え「夕方なら」と答えた。

心理カウンセリングを希望する人は
時折、思い詰めていたりするので、
できるだけ叶えてあげようとは思うものの
「本摺り終わるかな」と
相手には見えない手元の状況が心配だ。

「まあ、終わらなければ
続きは明日の午前中にやればいい」と考え、
とにかく2時45分までは
本摺りに集中することにした。

いくつかの仕事を掛け持ちしていると
こういうことは起こりうる。
そんな時、私は気持ちの切り替えと
優先順位のつけ方にメリハリつけて
目の前のことだけに集中することにしている。

結局、ぎりぎり摺り終えることができたので
作品にビニールシートをかぶせて寝かせ、
残りの確認作業と、あればリタッチ、
板に水張りする作業は
夜か明日に持ち越すことにした。

クライエントさんは思い詰めるというほど
ではなかったけど、
朝起きて仕事に行きたくない気分になったら
社会人として
とにかく断りの電話をしなければと
いう行動がとれなくなると訴えている。
大の大人が無断欠勤か…。

さっきまでの『青い鳥』はひとまず置いて
カウンセラーの顔になる。

結局、3月はすこし頻度高くセッションを
することにして
クライエントさんは
次回の予約をして帰っていった。

カウンセラーは「やりたくないよ~」とか
「行きたくないよ~」とは
言わせてもらえないので
せいぜい美味しいものを食べて
しっかり睡眠をとって、
健康な心身を保てるよう心がけることにする。

夜、シートをかぶせてあった作品を出して
摺りの確認をして水張りをした。

青い鳥のモデルは「ぶっぽうそう」なのだが
本当のぶっぽうそうとは少し違う羽根の色に
デザイン化してある。

くちばしにポインセチアを加え
空から降りてこようとしているので
「貴女へ」もしくは「あなたへ」という
タイトルにするつもり。

今日は急な予定に振り回されたけど
結果オーライにはなったので
頑張った自分を褒めてあげようと思う。
お疲れ!!






























2025年2月25日火曜日

心身のメンテナンス

 








皆さんも何かしら日々のストレスを解消したり
ガタがきそうな部分をメンテナンスしたり
ご自分の体と心のケアには
気を遣っていらっしゃるとは思うが、
今日は私にとってのメンテナンスの日だった。

午前中は長く通っている整体に行って
1時間ゆっくりと体をほぐしてもらった。

ここでは体のメンテナンスをお願いしているが
私のブログ・ウォッチャーでもある先生と
3週間の出来事について
いろいろお話することも
私にとっては大事なメンテナンスだ。

ブログネタで取り上げた近況について
先生の感想を伺ったり、
私が詳しい補足説明をしたりすることで
何度も笑うことになるし、
自分の考えていることや感じていることを
外に出してお話することで
整理することができるのは
とてもリラックス効果がある。

整体で体と心を整えた後は
次は川崎に出て
友人と待ち合わせて
ランチとおしゃべり。

友人はブログにも度々登場していくれている
陶芸工房でご一緒のAさん。

目下、陶芸工房ではいろいろ問題が勃発して
先生と会員との間に齟齬があるので、
私達の活動についてや身の振り方など
おしゃべりしたいことは山積みだ。

それを美味しいイタリアンをいただきながら
大いにぶちまけることで
かなり憤懣やるかたない気分を
リフレッシュさせることが出来た。

美味しいものを食べること
同じ感覚の人と楽しくおしゃべりすること
これは誰にとっても
とても効果の高いメンテナンス方法だ。

しかし、難はひとつあって
ここの本格的な釜で焼くピッツァは
きのこたっぷり、チーズたっぷりの大判サイズ
パスタも1人前をシェアしたはずが
優に1人前はあるボリュームな上に
大量のオリーブオイル使用。

どちらもとても美味しかったけど
カロリーオーバーは免れない。

そこで、二人共カーブス会員なので
食事の後は
それぞれのカーブスに寄る準備も怠りなく
帰りには最寄りのカーブスでひと汗かく。

お腹がまだこなれているとは言えないけど
カーブスの後にランチをするよりは
ランチの後にカーブスに行く方が
メンテナンスという点ではいいので、
自分をだましだましマシーンを動かした。

これで体重の増減がプラマイゼロになって
いると信じて
本日の心身のメンテナンス終了。

最近は忙しい日々が続いていた上に
馴れないことに挑戦中で
脳みそがお疲れだったので
クライエントさんに常日頃伝えているように
意図的にストレスコーピングを
行った1日である。

こんな風に自分の現在の状況を観察して
必要なメンテナンスをしたり
ご褒美をあげることは
とても大切なケアなので、
時には自分を甘やかしたり、
褒め殺しにしたりしながら
上手に毎日を過ごしたいものだと思っている。













2025年2月23日日曜日

陶芸講習会 いっちんと刷毛目

 











今日は年に数回ある陶芸の講習会。
今回のお題は『化粧泥によるいっちんと刷毛目』

『化粧泥』というのは
土で作陶し器の形ができたところで、
素焼きをする前にドロドロの土を使って
表情をつける技法があるのだが、
そのドロドロの土のことをいう。

私がここ数か月、シリーズ化して
さんざん何点も作ってきた化粧泥の作品は
『削り』と呼ばれるもの。

成形した赤土の器に
白の化粧泥をベタベタに塗り、
半乾きの状態で削りだすことで模様を描き
赤土の部分を出すという技法である。

今回の講習会で習った技法は
『いっちん』と呼ばれるスポイトで
化粧泥をボタボタたらす技法と、
『刷毛目』と呼ばれる刷毛で
ザッと刷毛目の表情をつける技法だ。

これらの技法は大正から昭和にかけて
民藝運動家として活躍した
河井寛次郎あたりがよく使った技法だ。

講習会の最初は
先生の民藝についての講話が延々と続いたが、
心の中で『いいから早く説明してくれ』と
思っていた。

今日の講習会の参加者は9名で
3人で1台の作業台を使うように
グループ分けされた。
私は共同購入で化粧泥を買った
同じ曜日で作陶している母娘との3人だった。

気心の知れた仲間との作業だったので
化粧泥の経験者としては
先生に代わって段取りを説明し
さっさと道具の準備をしたり、
フライング気味に刷毛で描き出したりしたので
きっと先生は「やれやれ」と
思っていたに違いない。

母娘は「私達、ラッキーチームでしたね」と
喜んでくれていたので、
お構いなしに作業はスイスイ進んだ。

本来なら2点の器の1点がいっちん、
もう1点が刷毛目の作品なのだが、
私だけ家からいっちんと刷毛目のブレンドで
デザイン画をおこして持ってきていたので、
これまた先生が注意する間もなく
勝手に進める私は
お手上げ状態という感じだった。

しかも、他の8名はこじんまりした器で
恐る恐る刷毛やスポイトを動かしているのに対し
私だけ巨大な大皿2枚を
あらかじめ前回の作陶日に作ってあったので、
あっという間に作業も終わり、
結局、先生からは何のコメントも無しだった。

後は3月下旬の釉がけの日に
他に作っていた8個の梅花の形の向付と共に
この大皿には
透明度の高い釉薬をかけるつもりだ。

久しぶりの大皿
最後まで割れたりひびが入ったり
歪んだりせず焼きあがりますように!

先生に啖呵をきって
好き勝手に作陶した分、
いい作品に仕上がって欲しいと願うばかりだ。