川崎の友人の自宅付近に新しいフレンチレストランが
オープンしたというので行ってみることになった。
とにかく川崎は我が街に比べ
レストランのお値段がリーズナブル。
その中では割合お高めではあるが
それでも興味津々、
まずはランチのコースからお試しというわけだ。
レストランはごく普通の民家なので、
看板が出ていないと全くそれとは分からない。
今日はもう一組5人のグループが入っていたので、
私達2人とで満席。
なので看板は外には出ていない。
(もう2組は入るとは思うが…。)
まだ、オープンして間もない新しい内装、
全体に白を基調とした清潔感ある室内だ。
シェフがダンナさん、ホール担当が奥さんという
ご夫婦が営む家庭的なフレンチというところか。
しかし、一品目のプレートが出てくると
その”家庭的”という予想は見事に覆され、
とてもおしゃれで、素材にも凝った一品が
運ばれてきた。
『海の幸の贈り物』
ホタテと車エビが酸味の効いたジュレをまとっている。
透明なガラスの器の下には
貝殻は敷き詰められていて
初夏の海辺のような景色だ。
最初の一品の酸っぱいジュレが美味しくて
ほどよく食欲が刺激された。
2品目
『トマトのムースと春野菜のサラダ仕立て』
思わず「可愛い~」とか「きれい~」の声が
出てしまう。
真ん中にトマトのピンク色のムースがいて
その周りを色とりどりの野菜と
エディブルフラワーが取り巻いている。
絵画のような一品だ。
この時、私はシェフの絵心に感心したのだが
それが「アリス」で修業したからということが
帰り際の会話で分かることになる。
写真には写っていないが
ここで供された焼き立てのロールパンも
バターがしっかり練り込んである
薫り高いものだった。
焼き立てフワフワのパンは幸せの味だ。
次なるスープは
『カプチーノ仕立てのきのこのスープ』
小さなカップながら、中身は
何種類ものきのこが使われていて
もうすぐ終わってしまうトリュフの香りまでした。
贅沢なスープ。
そして、いよいよメインの『三元豚のロースト』
ソースが2種類ついている。
新物の筍と菜の花が添え物としてあしらわれ、
菜の花の緑色のソースが清々しい。
ここには焼き立てのフランスパンがつく。
なのに更に
『ココット皿に盛られたアサリのリゾット』が
〆の一品としてついた。
いずれも量は少なめなので
美味しく完食できた。
メニューはフィックスで選びようがないのだが、
十分素晴らしいコンビネーションで
お味のバランスがいい。
そして、どれも美しい。
最後のスイーツは
『苺のミルフィーユ』
お茶はコーヒーかエスプレッソか
2種類のフレーバー・ティーかの4択。
私達は茶葉の香りを嗅がせてもらって
甘くない方のベリー系の紅茶を選んだ。
ミルフィーユのパイがサックサクで
バニラアイスの濃厚なクリームと
酸味が強めの苺との相性も絶妙、
締めくくりの一品として大満足のスイーツだった。
人が食べた美味しいものを解説されても
読んだ方は面白くないのは分かっているが
このコースにビールをつけて、税込みで
5,000円を切るのは凄いと思うので
つい説明が長くなった。
京浜急行線の八丁畷の駅から徒歩10分。
ごく普通のややさびれた商店街の中、
普通の民家の1階にオープンした
RESUTRANT fill
川崎市川崎区京町1‐15‐3
044-701ー8389
お近くの方は是非いらしてみてください!!
オーナーはまだ小学生のお子さんがいる
若いご夫婦だ。
おふたりとも『アリス』で働いていたとか。
どおりで『アリス』のテイストが一杯だ。
しかも価格はアリスの半分ぐらい。
友人はこの地で小学校の先生をしていたので
ホール担当の奥さんとは
そんな話でも盛り上がった。
きっと地域に根差して可愛がられるレストランを
目指していると思うので
地域住民が足繁く通ってファンになってほしい、
そんな隠れ家レストランだった。
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