今年も桜の開花が宣言され、ここ2日で気温が急上昇したせいか
昨日二~三分咲きだった桜が、一気に八分咲きくらいになった。
我が家のすぐ近くにある餅井坂という坂道を下ると
車の通る道の裏道的な歩道に桜が30本ほど植えられているところがある。
通称『桜道』(そんなところはごまんとあるだろうが・・・)と呼ばれるそこは
横浜で有名な大岡川添いの桜に比べると
本数が少ないせいと、裏道のせいで、
人通りもまばらで、ご近所さんだけの桜の穴場スポットになっている。
坂道の途中からは手が届きそうなところに枝があり、
今日咲いたばかりの初々しい桜の花を間近に見ることが出来るし、
裏道まで降りれば、
人通りも少なく、露天商もいない私だけの桜道を歩いて散歩を楽しめる。
今年はまずカメラ片手に桜道で春を感じることが出来た。
その後、最寄り駅の映画館で『イミテーション・ゲーム』
~エニグマと天才数学者の秘密~を観た。
第二次大戦中、
ドイツ軍の発信した暗号を解読するために集められたイギリス人数学者達の話。
その時に作られた機械が後のコンピューターだということだが、
てっきりコンピューターを作ったのはアメリカだと思っていたのでビックリ。
ここに書くことはできないが
ベネディクト・カンバ-バッチ演じる天才数学者の秘密も
もし、彼がイギリス人ではなくアメリカ人だったら
結末は全然違うものになっていただろうなと思う。
グラミー賞で最優秀主演男優賞は逃したものの、
ベネディクト・カンバ-バッチの演技は秀逸。
ラブストーリーとも、歴史物とも、戦争映画とも違うが
ある秀でた才能ゆえに『変わっている』男の切なくも一途な人生の物語。
人の人生って、生まれた時代や国、環境などに影響され、
いろいろ翻弄されてしまうことがあるんだと実感した。
桜の美しい日本の春に
木版画の作品を創り、発表の機会を得られるなんて、
それはとても幸せなこととなんだとあらためて思った。
どうか個展会場にたくさんの方が来てくださいますように。
そう願いつつ、ほおばる桜餅は実に美味しく
日本人に生まれてよかったとしみじみ思ったのである。