4月の個展に向け、準備していた作品の最後の1点が仕上がった。
作品タイトルは『凜』
赤いグロリオサの作品『華』と対の作品だ。
もちろん対といっても、別々の作品なので、
ふたつ揃わないと意味をなさないわけではない。
案内状に使った『輪廻』と『還』の縮小版とでもいうような作品で
個展の場合、
お客様の手に取りやすい大きさと価格のものも創らないといけないので、
そうした下心見え見えの作品と言ってもいいだろう。
しかし、下心は隠せないものの、
なかなかいい出来なのではという自負もあり、
会場の目につく場所に飾ろうかなと思っている。
これで、平面作品23点、オブジェ3点が出揃った。
ここ1ヶ月半は左腕の痛みとの戦いで、
今もそれは続いているのだが、
本当に鶴の恩返しではないが、
この作品も我が身を削って制作したという感じが強い。
今日も左腕を使っているわけでもないのに、
ばれんを右手に持って使いだすと、左肘に冷感というか痛みがビリビリ走り、
外気温は急に温かくなったというのに、左腕にカイロをふたつも貼りつけ、
痛みをだましだまし摺り続けた。
前回の個展の時は直前にギックリ腰になったし、今回は神経痛。
還暦記念の個展も名実共に若くはないということを実感しながら、
なんとか終盤まででたどりついたというところだ。
ギリギリまで絵筆を離さないタイプの作家に比べれば
1ヶ月前に制作終了なんて、余裕のよっちゃんだとは思うが、
これから、全作品を並べて会場での配置を決めたり、
膨大な量の案内状を書いたり、額縁を注文したりと、
やるべきことはたくさん残っている。
それより何より、この左腕の痛みを一生のお友達にする気はないので、
何としても治すこと、それが今の課題なことは間違いない。
行きつけの呉服屋のおかみさんも右肘に痛みがあるとかで
「本当は右を下にして寝たいのに、それが出来なくて辛いのよ」と話していた。
「最近はとりあえず、あっちが痛い、こっちがかゆいといった話をしてからでないと
次の話題に移れないのは困ったもんだわね」と笑いあったが、
実際、どこかに何か故障を抱えながら毎日暮らすのはしんどい。
『凜』と生きる。
「背筋を伸ばし、すっくと前を見、自分を信じて」
そんな私の理想の生き方に
左腕の痛みは必要ないもの。
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