11月中旬、2年に1度の陶芸工房の展示会が予定されている。
2年に1度、展覧会を行うのをビエンナーレ、
3年に1度はトリエンナーレと呼ぶのだが、
2年に1度は案外、あっという間にやってくる。
自分が属している版画協会の展覧会は当然のことながら1年に1度なので、
私の1年のサイクルはそこに照準を合わせ、
版画の制作プログラムを組み立て、大小の作品を創ることになる。
趣味の陶芸とはいえ、
発表するとなると、まとまった量の作品を、あるコンセプトに従って
揃える必要性がある。
2年の間に作り溜めたものを、ランダムに並べればいいと思っている人も
会の中にはいると思われるが、
一応、もの作り人の自分としては、
コンセプトに一貫性のないものを、ダラダラ並べるのは良しといないので、
あと会期まで数ヶ月の今、
いよいよ佳境にはいってきた感がある。
今回のお題は『抹茶椀』と『貯金箱』なので、
その2種類に関しては、すでに複数個制作して、
中からいいものを選んで展示する予定なのだが、
そこで選ばれなかった物でも、自分の作品テーブルにのせる可能性は十分ある。
今日、釉薬をかけたものは5つ、
削りをしたお皿が4枚だが、
抹茶椀として作ったものは1個しかないから、
他はいい感じに焼き上がったら、個人の作品展示の一品となる予定だ。
釉薬としては渋い焼きあがりの黄瀬戸2号を全体に施し、
失透という名の白を使い、太筆で勢いよく線描き模様を配したシリーズなので、
同じテイストの今までの作品と合わせて、展示できればと思っている。
このシリーズは、先生曰くの「萩原節さく裂」の作風らしいから、
これから数か月もその手を緩めることなく大胆に白筆で模様を描きまくり、
渋さの中にダイナミズムを感じさせる作品を目指すつもりだ。
とはいえ、陶芸教室の釉薬は2ヶ月に1度しかかけられる日が巡ってこない。
そう考えると、なんと展示会までに釉薬をかけられるのは、
普通にしていたら9月の1回だけ、
無理を願い出れば、もう1回間際にかけられるかどうか。
そろそろ自分の作品テーブルのコーディネイトを考えながら、
不足の数点を作る時が迫っているし、
先生に追加でもう一度釉がけを願い出る日も見えてきた気がする。
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