2017年10月12日木曜日

"タンゴの魂"なる舞台鑑賞

 
 
 
久しぶりにタンゴの舞台を、みなとみらい大ホールに観に行った。
 
実は出演者に見知った人はいないので、誰のファンだからというわけでもなく、
ただ、ピアソラの曲を弾いてくれそうなことと、
2組のタンゴダンサーも出るので、
本場のタンゴダンスを間近で観たいという理由で行くことにした。
 
"タンゴの魂"
フアン・ホセ・モサリー二楽団
というのがコンサートの正式名称。
 
フアン・ホセ・モサリーニさんというのが、70代のおじいちゃんでバンマス。
ピアソラの曲を演奏させたら当代一。
自分も作曲した曲が何曲もあるらしい・・・
ぐらいの薄い知識しか持ち合わせていなかった。
 
しかし、これが何の何のとても素晴らしい演奏と歌唱、
そして、タンゴダンスだった。
 
とりわけ、ダンスは自分が少しかじったせいで、
以前は表面的にただかっこいいとしか思わなかったダンスが、
男性のリードがどのように行われ、それに反応して女性が動いているのが
手に取るように分かった。
 
自分も踊れそうな気がするというのは言い過ぎだが、
彼のリードで踊る自分が想像できる。
 
もちろん実際に体がついていくかは別にして、
男性のリードはいかになされるかが分かっただけでとても楽しかった。
 
また、日本でアルゼンチンタンゴといったら、
何十年も前の曲を演奏することが常だったが、
そんな演歌のようなてっぱん曲は1曲も無しで、
ピアソラの曲でさえ、初めて聴く曲があって、それもとても新鮮だった。
 
また、優れた歌唱力の女性ボーカリスト、ルモリーノの歌が素晴らしく、
特にアンコールで歌った「オブリビオン(忘却)」は凄かった。
 
ちらしをよくよく見ると、今回で9回目の来日公演とあるので、
もしかしたら日本でも有名な楽団なのかも知れないが、
私にとっては、何気に行ってみたら、掘り出し物だったみたいな感じだ。
 
すっかり気に入ったので、終演後、輸入盤のCDとDVDの2枚組を購入。
列に並んでバンマスのモサリーニ、歌手のルモリーノ、ダンサーのロドリゲスから
サインをもらい、握手してきた。
 
嗚呼、こんな時、スペイン語が話せたら・・・と思いながら、
3人に「グラシアス」とだけ伝え、
ミーハーなおばちゃんは明日からの彫りのお供にこのタンゴCDを加えようと、
いそいそと家路についたのである。

0 件のコメント:

コメントを投稿