1年で一番憂鬱な季節到来。
そう、年賀状を版画で創って、
ひとりひとり手書きでコメントを入れ、
宛名を書いて出すということ。
じゃあ、手書きを辞めればいいじゃん、
じゃあ、版画じゃなく自分の作品のプリントでいいじゃん、
せめて宛名書きにソフトを使えばいいじゃん、
と、
何十年も前から思っている。
しかし、木版画家としての意地とプライドが許さない。
作家仲間達はとっくに手で摺りをすることを辞め、
宛名もソフトに入力して済ませている。
しかし、作品の面を1枚1枚手で摺っているのに、
宛名がプリントでは
作品の方もプリントかと思われても仕方ない。
いっそもう年賀状そのものを辞めたらという
誘惑にも
10年ぐらい前から駆られている。
そのぐらい、
年賀状作成はめんどくさいし、
時間がかかるし、
チマチマしていて性に合わない。
5年日記の12月中旬は
毎年毎年、年賀状についての
不平不満が毎日、続いている。
昨年なんかは一度作ったイノシシの版画を摺ってみたら、
全然気に入らなくて、
結局「亥」という漢字を大きく木目で表したものに変更した。
日記の文面からは
相当ストレスがかかっていることが分かる。
しかし、今年の「ねずみ年」は
版は一発OK
摺りの色の決定も一発OKで、
もちろん彫ったり摺ったり、
作成時間は何日もかかったが、
あまり深く悩まず作業を進めることが出来た。
というより、
あまり思い悩まないことにした。
今回は木版画に適したハガキを180枚用意し、
年賀状用切手を150枚購入した。
名簿を作成してみると、
喪中はがきが12枚着ていたので、
その方を除き、新たに数名増やし、
ちょうど150名。
160枚摺って、
10枚は年が改まって、
先にいただいた方への返礼に使うことにした。
相葉君のCMではないが、
1枚ずつ相手の方の顔を思い浮かべながら、
ひとこと書き添えつつ、宛名を書くとき、
どんな1年を過ごしているんだろうと想像する。
案外、最近知り合いになった人は
LINE交換したりして、
住所を知らなかったりする。
あけおめメールで済ませてしまう若者達とさして変わらず、
むしろ、近々会うから別にいいわなんて調子で
年賀状を送り合うこともない場合が多い。
しかし、
私の場合は展覧会に来ていただいた方には
芳名帳に住所を書いていただくようにしているので、
そのお礼を兼ねて
まずは私の方から年賀状をお出しする。
中にはもう20~30年ぐらい会っていないのに、
年賀状だけが行き来している方もいる。
毎年、もう辞めようかと悩む。
今回も同じく悩んだが、
来年4月の個展にもしかしたら来てくださるかもと思い、
お出しすることにした。
その結果で、
どうするか決めようと思う。
そのぐらい個展は私にとっては一大事。
来年は4年に1度のオリンピック・イヤー、
私にとっては
5年に1度の個展の年。
さて、どんな1年になるのやら。
まずは2019年をきっちり終えること、
それが肝心だ。
12月15日、
年賀状受付初日。
早々に年賀状150枚を投函し、
年末の一大仕事をひとつやっつけた。
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