2020年3月15日日曜日

粛々と個展準備





コロナウィルスの蔓延がアジア圏からヨーロッパにまで広がり、
先週末、WHOが
「もはやパンデミック(世界的流行)である」と宣言した。

絶対、予定通り行うと言っていたオリンピックでさえ、
延期もやむなしという空気になっている。

日本のコロナ事情は
2月下旬に「小中高校の一斉休校」を決めてから、
全国にいくつかのクラスターが起きているものの、
緩やかなカーブに転じ、
爆発的な広がりというわけではなさそうだ。

先週、友人の個展や二人展に顔を出しに銀座まで行ったが、
個展会場の人はまばらだったが、
銀座そのものは中国人がいない割には
そこそこの人出であった。

美術館は休館のところが多いらしいが、
ギャラリーは基本、人込みにもならないし、
静かに絵画が展示されている空間なので、
閉じているところはない。

私が4月6日から個展を予定している養清堂画廊も、
つつがなく開店しているようなので、
私も粛々と個展準備を進め、
当日を迎えようと思っている。

今日は案内状を投函した。

本当は600枚もの案内状が2月始めには出来上がっており、
更に画廊には別便で1000枚届いている。

画廊側からは、画廊の持っている顧客950人に
前後の個展やグループ展の案内状を含め5枚ぐらいを同封して、
2月下旬には郵送されているらしい。

しかし、このような事態になって、
あまり早くに案内状が届いても、
人の気持ちが全くついてこないと判断し、
私は案内状の投函を遅らせることにした。

400枚ほどの案内状に
ひとりずつ言葉を添えて、
住所とあて名を書き、
丁寧に1枚120円の切手を貼った。

150枚ほどは
すでに手渡しで案内状を配っている。

しかし、コロナウィルスの感染が、
あっちでひとり、こっちはクラスターと騒がれ、
出しそびれている間に、
添えた一言が状況に合わない気がしてきた。

それでも、すでに切手も貼ってあるし、
今更、案内状を作り直すこともできない。

そこで「こんな時ですが、こんな時こそ!」と
更に一文加え、
「お願いだからいらしてください」という
悲痛な感じの案内状になってしまった。

雪の降る日に投函して濡れるのも嫌だったので、
出す日も受け取る日も晴れであることを願って、
天気予報を見ながら、今日、投函した。

個展はこれまでにも何度も行ってきたが、
これほど切羽詰まった気持ちになったことはない。

5年ぶり、5年越しで創った作品を展示する今回の個展、
同じ規模や同じテンションで
次があるとは考えにくい年齢になっていることを思えば、
何としても、今回、
たくさんに人に見ていただきたいし、
お求めいただきたいと思ってしまう。

昨日はオープニングパーティのお料理をお願いしている
Kさんと連絡をとり、
3月下旬に会って、メニューを決めるという名目で、
ランチをすることになった。

一昨日には、すでに2月半ばに案内状を手渡してあった
芸大の同級生の男の子?がメールをくれ、
「オープニングパーティには行くからね」と言ってきた。

涙が出るほど嬉しかった。

もう、どうなるか分からないコロナに怯えることなく、
感染予防をいろいろ考え、
前を向いて、準備するしかない。

オープニングパーティで出すお料理は
なるべくトングで取り分けたりせず、
個別の器に入っているか、
スティックでさして、フィンガーフードにしよう。

そのためのアイデア料理を検索したり、
自分の作れるもので小さな器に入れて可愛いものは何か、
考えてみよう。

キャロット・ラぺや
グレープフルーツとスモークサーモンのサラダ、
ピクルスなんかも
彩もいいし、ミニカップに入れたら可愛いに違いない。

今、できること
私にできること

そこから始めて、
決してあきらめない気持ちが大切だと思っている。

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