2020年3月19日木曜日

高額マスク入手



コロナウィルス対策の重要アイテムのひとつがマスクだが、
一向に手に入る気配がない。

政府も大量増産を指示し、
24時間フル稼働で作っているらしいが、
まずは医療関係者のところにいくことが決まっているので、
いつ、一般人の手に入るのかは
全くの未定だ。

我が家のマスク備蓄も
以前、花粉症対策で箱で求めた60枚入りが、
残り15枚ほどなので、
そろそろ心配になってきていた。

毎日、街に出てはドラッグストアやスーパーマーケットや
コンビニを覗く度、見てみるが、
必ずスッカラカンの棚の前に
「マスクは入荷未定です」の紙をみつけることになる。

次女からも
「そっちではマスク売ってる?
もうそろそろ手持ちが底をつくんだけど・・・」と
泣きが入っている。

1日15時間もつけっぱなしで仕事をしている次女に
「2日間、使いまわしたら?」というのは
酷な話らしく、
確かにそんなの私も嫌だと思える。

そんな折、
政府が「マスクの高額転売禁止」という
お達しを出した。

その前々日、
私は「ネットで買うとしたら、どんな状況かな」と思い、
検索したところ、
品切れ品切れの文字の中に「残り少量」の文字を発見した。

いかにも怪しいと思ったが、
詳細を見てみると
「50枚入りで1箱4580円(送料210円込み)」

1枚約90円。

以前、この手のものがドラッグストアでいくらだったか、
しかとは思い出せないが、
5倍ぐらいの値がついているのではないだろうか。

製造と販売は日本の会社で
大阪市の住所が書いてある。

さんざん迷ったが、背に腹はかえられない。
いつ入手できるか分からないものに戦々恐々としながら
毎日を過ごすよりはいいと思い、
プチッとクリックしてしまった。

次女に
「高いけど買ったから、届いたら半分、分けてあげるね」と
LINEしたら、
「大丈夫?本当に届く?」と
怪しいものに手を出した愚かな母親扱いの返信が来た。

そんな『プチッと事件』の直後、
いつものネット通販の段取り通り、
「注文承りました」というメールが届いたが、
但し書きで、「マスクは入荷が遅くなっています」の文字で
こちらの不安をあおってきた。

しかし、そんな不安をもみ消すように、
そこから3日、今週の火曜日、
無事に高額マスクは手元に届いた!

箱をぐるりと見回すと、
製造元と販売元は同じ会社で
大阪市にある。
中国製とかMADE IN CHINAの文字は見当たらない。

しっかし、日本で製造しているものや、
日本の有名どころの衛生用品の会社が中国から輸入しているものは
すべて入荷未定のはず。

この会社は中国に製造工場を持っていて、
ようやく中国の製造ラインが再開したのだろうか。

とにかく、現実には手元にマスクの箱が届いた。

なんだか慎重になって、恐る恐る箱を開けた。
水色と白の不織布の三重構造のマスクが
箱いっぱいに詰め込まれている。

その一番上に小さな紙片が載っており、
中国語で何やら書いてあり、ハンコが押してある。
検印の紙片のようだ。

やはり中国で製造したものを
大阪の会社が輸入したか、
この会社が中国に工場を持っていて製造したものを、
ネット販売したものと思われる。

これを高額転売と呼ぶのか分からないが、
通常の価格ではないことは明らかなので、
「高額転売禁止」の網に引っかかると、
こうしたものもネットから姿を消すのかもしれない。

もしくはいきなりのダンピングで正常価格か。

1枚90円のマスク。
それを高いとみるか安いとみるかは
人によって意見が分かれると思うが、
安心を4580円で手に入れたと思えば、
この世の中の状況の中、
無事、手に入ったんだから、良しとしよう。

今年の初めに
誰がこんな2020年を予想できただろう。

全世界がウィルスに襲われるなんて
SF恐怖映画のようだ。

見えない敵と各国がどう戦うのか。
感染者数と死亡者数を比較して、
そのお国柄の違いや政府の対策の評価で
まるで別のオリンピックみたいになっている。

今日の日本はどうだ?

ぽかぽかの4月下旬の陽気に誘われ、
昨日、横浜の桜も開花宣言が出された。

早く人の心もぽかぽか陽気で
軽くなりますように。
そう、願いながら、新着の水色のマスクをつけ、
出掛けることにしよう。



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