2020年4月13日月曜日

おうちでバースデーパーティ









緊急事態宣言が出された週末、
私はウン歳の誕生日を迎えた。

本来なら、家族の誕生日はちょっといいレストランで食事
というのが我が家の恒例だが、
今回ばかりはそうもいかない。

そこで、土曜日にダンナが車で次女を迎えに行き、
途中、ケーキを調達して実家に帰り、
我が家でホームパーティをしてお祝いをすることになった。

自分の誕生日のご飯を自分で作るのは
何だかな~と思いつつ、
時間だけはたっぷりあるので
次女の好物の「キッシュ」
それに合わせて、メインを「ビーフシチュー」にして
準備することにした。

土曜日の午前中、
うやうやしく、ちゃんと箱に入った状態で
八重咲のトルコ桔梗が1輪、宅急便で届いた。

大して買ったこともない通販会社からの
誕生日プレゼントで、びっくりしたが、
たった1輪の花でも存在感はなかなかのもので、
おうちバースデーの雰囲気を盛り上げてくれる。

数々のバースデーメッセージが
友人知人からFacebookに届く中、
オンタイムに現物のプレゼントが届くというサービスは
かなりのサプライズ感があり、感激だ。

私は昼食を済ますと再び、キッチンに立ち、
ビーフシチューとキッシュの仕込みを始めた。
(ここのところ、何かとキッチン逗留率が高い)

3時頃、ダンナが車を出して、次女を迎えに行き、
帰りがけにケーキ屋さんに寄ることになっていた。
私のリクエストは苺がたくさんのっている
TAKANOのケーキ。

地元のデパ地下で一番おいしいお店はここかなと思うので、
そうリクエストしたが、
実際は自由が丘に立ち寄ったらしく、
「YATSUDOKI」という珍しい店名のケーキを
買ってきてくれた。
(やつどきとは、おやつ時の意味らしい)

自由が丘に寄るという案と、
高級シャンパンを抜栓したのはダンナなので、
「自分の時ばっかり、かっこつけて…」
と、ぶつくさ言っていたが、
いいところもある。

そんなこんなで
おうちバースデーパーティではあるが、
何とか形にはなり、
この緊急事態下なれど、いい記念日になった。
(本当に戦時下でこっそり行われた誕生日という感じ)

とりわけ、次女が買ってきてくれたケーキは
とても美味で、
「ケーキ入刀」の時からプチプチ音がしていて
何だろうと思っていたのだが、
チョコクリームの中に薄い薄いチョコレートの層が挟まれている。

食べると口の中でプチプチはじけ、
クリームとは全く違う食感が楽しい。
それでいて味はどれもチョコレートなので、
苺とチョコレートの組み合わせを邪魔しない。
(中にはいろいろな食材を使い過ぎて複雑な味のものあるが…)

苺のケーキは生クリームのものがほとんどだが、
チョコレート味と苺との相性も抜群で、
リッチかつ上品な味わいの一品だった。

テレビやネットニュースはコロナ一色で、
ますます状況が深刻化していることを伝えている。

国と東京都の方針の違いが顕著になり、
国ののろまさ加減にイライラするが、
今、自分にできることは「ステイホーム」を守るだけだ。

次女は日曜日の夜、
また、ダンナに車を出してもらって、
公共交通を使わず帰っていった。

ちなみに日曜日の晩ご飯は
取れたてタケノコの炊き込みご飯と若竹煮に、
次女のリクエストの春巻きを作った。

1年後、
「去年の誕生日はおうちでバースデーパーティだったよね」
「新タケノコの美味しい季節だったよね」と
笑いながら回想できることを
心から祈っている。

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