春の冷たい雨が朝からずっと降っている。
今朝は午前中にカウンセリングの予約が入っていたので、
気温7度の中、
ダウンコートにマフラーを巻いて、
駅前の討議室まで行ってきた。
朝晩はまだ冷える日もあると思っているので、
このぐらい仕方ないかなと思いつつも、
一昨日が最高気温21度だったので、
なかなか体がついていかない。
午後は自宅で陶芸の作陶作業をしたのだが、
一向に気温が上がる気配がない。
見るともなくつけていたテレビの情報番組で
今日の最高気温が7.7度だと知り、
びっくりした。
2月並みの最高気温と知ると
気持ちまで冷え込む。
しかし、情報番組の中で
こうした3月の雨は桜の開花にはとても大切で、
「催花雨(さいかう)」と呼ばれ、
硬いつぼみにとって恵みの雨だという。
まだぎゅっと固いつぼみが
徐々に膨らみ、
緑色からピンクを帯びていく過程で、
積算された気温とこうした雨が
開花へといざなうのだという。
今年のソメイヨシノの開花予想は
日に日に前倒しになっていて、
一番早い福岡では13日、
東京でも15日、横浜が16日だという。
それは本当にすぐそこなので、
この冷たい雨もいとおしく思える。
我が家の北側の庭の外来種の桜は
白い小さな花を咲かせているが、
雨に打たれて寒そうだ。
今日はさすがにめじろも飛んできていない。
ストーブもつけ、
ココアを入れて、
黙々と注文を受けた豆皿を大量にてびねりする。
土曜日の陶芸工房の時間には
10枚もの「てんぷら皿」を作って、
周囲の人に「一体何枚作るの」と呆れられた。
他の人は3時間半の作陶時間で
せいぜい3~4個しか作らないから、
呆れられてもしかたがない。
更に天ぷら皿に添える抹茶塩用の豆皿は
時間切れで作れなかったので、
土を持ち帰り、
こうして自宅で作業する羽目になっている。
私の器のファンがふたりいて、
作っても作っても次なる新作を欲しがるのは
嬉しい悲鳴と言っていいのか。
9月には陶芸工房の作品展も予定されており、
そこに出品するものも作らなければならず、
痛しかゆしというところだ。
とにかく手持ちの粘土はすべて作陶し終えたので、
本日の作業は店じまい。
2階に上がって窓を開けると、
気温7度の冷気と共に、
大きくなりすぎた金木犀の枝が目の前に広がった。
よく見ると、
どの枝にも可愛い新芽がふいている。
金木犀の花は秋にしか咲かないけど、
若い新芽が顔を出し、
「催花雨」を浴びて、もう一息、伸びをしているようだ。
寒いのは今日までで
明日からは気温も上昇するという。
三寒四温を繰り返し、
春はそこまで来ているのだろう。
緊急事態宣言が解除され、
少しは人々が出歩こうという気分になり、
4月の個展を迎えられますように。
個展まであとひと月、
静かに熱く、
弾む春を待つ。
「催花雨」に想う今日この頃である。
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