2022年6月22日水曜日

石田様 本を出版

 










ヴァイオリニスト石田泰尚の自叙伝と言おうか、
何と言おうか、
とにかく自分のことを書いた本が出た。

本自体は1cmほどの薄いものだが、
石田様の写真が満載で、
彼のヴァイオリニストとしてのポリシーや
母親のこと、若き日のことなど、
ファンにはたまらない内容の本である。

石田様は見てのとおりのコワモテだし、
コンサートなどでは口数も少なく、
ただただ見た目とのギャップの激しい
美しく繊細な音色のヴァイオリンを奏でる
名手だということしか分からなかった。

しかし、石田様の実力と人望とで、
彼を慕って共に演奏したいと思っている
演奏家はあまたいるので、
そのあたりの理由を知りたいものだと思っていた。

この本は
石田泰尚49歳のこれまでと現在を
いろいろな角度から暴いて見せてくれ、
とても面白い読み物だった。

タイトルは
「音楽家である前に人間であれ!」
しかし、中身は読めば読むほど、
人間である前に
まんま音楽家であるということがわかる。

彼は高校3年で音大を目指したとあるが、
ヴァイオリンを始めたのは3歳だし、
国立に入学した時には
すでにヴァイオリンの腕前は鳴り物入りだった。
そして、国立を首席で卒業。

その後、どんな経歴かは
ミーハーなファンの私は初めて知ることも多く、
中でもチェロの小野崎純先生からの苦言と
N響のマロさんからの助言は
彼の心に響いたようで、
とても興味深かった。

そのど派手なファッションはどこのものなのかや、
なぜ、そんな恰好をしているのかなど、
単に好みであるだけでなく、
彼一流の自分へのプレッシャーのかけ方も
知ることが出来た。

また、昔からお母さんとの仲の良さは
有名だったけれど、
お母さんが作ってくれたブラウスを
ステージで何度も着ているし
今も大切にしていることもわかった。

しかし、そのお母さんが数年前に
突然、亡くなり、
その時の石田様の様子や気持ちなども
書かれている。

もちろん、2台のヴァイオリンについても
詳しく書かれているが、
私と友人が本妻ヴァイオリンと呼んでいる
ヴァイオリンと
愛人ヴァイオリンと呼んでいるものの
音色の特徴は
石田様自身の感じているものと
私たちの感想とは違ったので、
少しびっくりした。

しかし、2台をどう使い分けているのかが
分かり、
今後はコンサートにいっても
そのあたりを注視できるだろう。

いずれにせよ、
石田泰尚49歳、
ヴァイオリニストとして最も脂ののった
この時期、
彼のプライベートなことまで分かって、
ミーハーファンとしては
いろいろな意味で収穫があった。

石田様が石田組をいかに大切にしているかを
知ったので、
今後はもっと石田組のコンサートも
観に行こうと思う。

ギャップ萌えだと思っていたが、
真摯でまじめでシャイな部分と
自信と直感とこだわりの両面があるんだと
よく理解できた
ファンにはたまらない1冊である。

















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