2022年8月20日土曜日

『石田組』へ着物でGO!

 














石田様の5回連続月一コンサートの4回目、
遂に『石田組』の日がやってきた。

1回目は無伴奏だったので、基本ひとり。
2回目はピアノの外山啓介さんとのデュオ。
3回目は『YAMATO』だったので4名。

そして、今回の『石田組』
弦楽アンサンブルは14名。

内訳は石田様をはじめとするバイオリン6名、
ビオラ3名、チェロ3名、コントラバス1名、
そして、チェンバロ1名の計14名。

6月に出版された石田様の本によれば、
彼が『石田組』をとても大切にしているのは
分かるし、
3回目の『YAMATO』あたりから、
どんどん石田色が全開になってきていたので、
4回目の『石田組』はとても楽しみにしていた。

なので、その日は着物で行くと
1か月前から決め、
通常のヘアカラーのための美容室の予約を
わざとコンサートの日の午前中にセットし、
最後のブローをアップスタイルにお願いして、
夕方の「きものでコンサート」にスタンバイした。

美容室の私担当のN代表は
腕を奮って、銀座マダム風夜会巻に結い上げ、
持ち込んだ
スペインで購入の銀細工のかんざしは
ななめにして小粋な感じに刺してくれた。

朝はもちろん洋服で美容室に行ったので、
「こんなんできましたけど」と
着物姿を見せたくて、
コンサートの行きがけに美容室に立ち寄り、
N代表と記念写真を撮った。

私は、自作の器が
どんな風に使われているかを知りたい、
織元さんは、自作の着物が
どんな人がどんなコーディネイトで着ているか
知りたいと思うのと同じで、
美容師さんも
着物用にセットしたお客さんの着物姿を見たい、
きっとそう思っているに違いないという
勝手な思い込みで美容室まで押し掛けた。

しかし、それは想像にたがわず、
N代表はとても喜んでくれ、
運よくお手すきの時間だったので
何枚も何枚も美容室の前で写真を撮ってくれた。

N代表は「チームきみの」の大切な一員である。

そして、電車に乗り、川崎のコンサート会場へ。

私のわがままにはまだ続きがあり、
ミューザ川崎の前のオブジェのあたりで
コンサートにご一緒するSさんと待ち合わせ、
更に何枚ものプロフィール写真を撮ってもらった。

娘あたりに「ホント、ママ自分好きだよね」と
あきれ顔で言われそうだが、
例の明石ちぢみの着物に、
「黒地の帯とのコーディネイトにしてみました」と
織元さんに報告したいから。

(もちろん、私は自分が好きなことは認めます)

さて、そんなこんなで大量の写真も撮れたところで、
いよいよコンサート会場内へ。

『石田組』とは石田様が組長の男ばかりの
弦楽器奏者でできている団体だ。
組長の呼び名は
当然、石田様の風貌に由来する。

しかし、組員(団員とはいわない)は流動的で
今回みたいに川崎の会場だと、
東京フィルのメンバーが多く、
横浜の会場だと神奈フィルが多めなど、
石田組長の采配で入れ替え制である。

今回の演奏曲目は
前半が皆さんご存じの
ヴィヴアルディの「四季」だったが、
後半には同じくヴィヴァルディの協奏曲、
後になるにつれ、
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
「ニューシネマ・パラダイス」
クイーン「輝ける7つの海などと
クラシックから、ロック、映画音楽まで
何でもありになっていく。

しかし、ポピュラーになるということではなく、
松岡あさひ氏による編曲で
超絶技巧のテクニックと色香に満ちた音色で
石田イズムを貫く見事なアンサンブルがそこにあり、
2000人の観客を舞台中央にギューッと集め、
グイグイと魅了する。

バンマスというかまさしくボスの石田様が
若手の弦楽器奏者たちを
演奏中も鼓舞し、挑発するので、
どんどん舞台上も熱を帯び、
エキサイティングな演奏はアンコール曲まで
ノンストップで疾走する。

単なる1ヴァイオリニストではない石田様の
一挙手一投足に見惚れ、
共に巻き込まれたくて、
演奏者も会場の観客も
皆一丸となって前のめりに石田ワールドに
飛び込んでいく。

というわけで、
上部の写真にもあるように
石田様の好きな京都のブランドのど派手な服の
向こうを張りたくて、
今回の私はモノトーンの明石ちぢみで対抗する。

つまり、コンサートは
何を着て行っても構わないわけではない。
会場にいるひとりひとりが
その場の空気を決めるのだという気概を持って、
この場合、
自分も石田組の組員のつもりで参加するのが
正しいコンサートへの臨み方だと思う。

朝から気合十分だったせいか、
帰宅が夜10時半と遅かったせいか、
いささか今日は眠気がさすが、
コンサートの余韻は今まだ残る。
本当に素晴らしい出来映えだった。

石田泰尚、49歳。
脂の乗り切ったアーティストと
時代と空間を共有できることを
幸せに感じた至福の時間であった。

























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