2022年11月25日金曜日

ミーハーでマニアックな金沢旅




























11月22日から24日まで
2泊3日で友人と金沢に旅してきた。

今回はホテルとエアチケットだけがついている
個人旅行だったので、
旅程のすべてを自分たちで計画し、
行動しなければならなかった。
なので、
だいぶ前からいろいろリサーチしたり予約して
22日の朝を迎えた。

金沢までは新幹線が通ったというのに、
そのツアーは飛行機利用で組まれていたので、
朝7時25分羽田発のJALに乗るべく
私は4時15分に起床し、
朝6時半に羽田空港第1ターミナルに到着した。

今回の旅の外せないテーマは
「金箔」「のどぐろ」「金沢おでん」「お麩」
そして
「大樋美術館」

要は金沢名物を食べることと
金箔を使った何かを自分用に買うことと
お茶関連の美術館にいくことだ。

天気は22日が曇り、23日が雨、
24日が晴れ後曇りと金沢らしいお天気、
「弁当忘れても傘忘れるな」のことわざどおり
常に傘は持ち歩くような天候だった。

それでも決して寒くはなかったので、
個人旅行ならではの歩いて歩いて
歩き倒すような3日間だった。

ちなみに1日目の歩数は18882歩
2日目、3日目は約1万歩なので、
食べては歩き食べては歩くの健康的な
旅程だったといえよう。

1日目は8時半には小松空港に到着し、
リムジンバスで金沢駅まで向かい
有名な鼓門で記念撮影したのは
朝9時半。
早っ!

初日のランチ
「TILE海鮮丼」の予約は12時だったので
それまで近江町市場に向かい
金沢の海鮮ものの値段をリサーチしつつ
「近江町コロッケ」で甘エビコロッケと
ガスエビのから揚げを立ち食い。

このガスエビのから揚げが思わぬ美味しさで
「さあ、金沢楽しむぞ!」という
気運が一気に盛り上がった。

「TILE」は私の希望で予約したのだが、
築110年の古民家でいただく
おしゃれな海鮮丼で、
ネタを自分で選び、
クリスタルの器に盛りつけていただく。

いわゆる「映え」を狙った
おとなのおままごとという感じなので、
私は「映え」を考え、紫のニットに
イギリスのアンティークのブローチを
つけてみた。

しかし、朝が早すぎて
顔が追い付かず、
映えていたのかいないのか。
微妙なところだ。

今回のお宿はホテル・インターゲート金沢、
2019年6月オープンの新しいホテル。
デザイナーズホテルなので、
シンプルかつ都会的、おしゃれなのに
接客も温かく、とても居心地がよかった。
ちゃんと大浴場もある。

夜、お茶漬けサービスもあり、
小腹が減った人はラウンジで
お茶漬けビュッフェも楽しめた。
もちろん私達も2日目の晩、いただいた。

1日目の午後は金沢と言えばの「兼六園」
ホテルからは「尾山神社」を経由し
「金沢城公園」の中を通って行けるので
歩いていくことにした。

季節柄、雪吊りがなされた樹木は
いかにも兼六園という風情だし、
散り敷いた紅葉が本当に美しい
赤・黄・緑のグラデーションになっていて
正に錦繍の秋。

そこまですこぶる順調に工程は進んでいた。
夕飯は金沢おでんを食べようと
香林坊でバスを下車し、
繁華街で適当なお店を探すつもりでいた。

バス停にいた女子学生に地図を見せ、
「このお店は歩いていくには遠いのかしら」と
声をかけてみた。

「おでんの三幸本店」はけっこう遠いので、
人気のお店に連れて行ってくれるという。
しかし、近くの「菊一」は火曜休みだった。

そこまで案内してくれただけでもびっくりだが、
その2人の女子学生は
「三幸本店」まで一緒に行ってくれるという。

そんなに親切にしてもらっていいのかしら。
だから海外から来た人が
日本人は親切だと感激するのねと
個人旅行ならでは出来事が嬉しい。

「三幸本店」は無事、見つかり、
まだ、5時15分なのにすでに行列だったが、
他に行くあてもなかったので並ぶことにした。
しかし、それから待つこと2時間半。
口の中におでんの車麩が入ったのは
なんと夜8時を回った頃だった。

おでんを食べるために2時間半も待ったのは
人生で初めてだった。
途中、何度か諦めようと友人に持ちかけたが
友人はどうしてもおでんが食べたいというので
待ちに待ったのだが、
出汁を含んだ車麩と牛串はとろける柔らかさで
お出汁も全部飲んでしまうほどの
美味しさだった。

その他の白エビのから揚げや、げそのから揚げ、
バイ貝のぬた、山芋の鉄板焼のいずれも美味で
2時間半の苦行の後の胃に心地よく収まり、
ビールが染みわたったことはいうまでもない。

2日目は全国的に大雨。
晴れ女の神通力をもってしても
止めることはかなわず、
金沢も昼前には雨が降り出した。

この日はまず大樋焼の家元作品を展示している
「大樋美術館」へ。
歴代の家元制作の抹茶椀などが並んでいる。

ここは知る人ぞ知るの場所なので、
ほぼ貸し切り状態で見学し、
すぐそばの「森八本店」にある
お菓子の木型の展示会場も鑑賞した。

2か所とも金沢の文化の象徴的存在だけど、
一般的ではないので訪れる人も少なく、
茶道をたしなむ人間には想いが深い、
そんな美術館だった。

その後は有名な「ひがし茶屋街」と
「主計町茶屋街」だったので、
こちらは傘を差した人・人・人。

そこで早々に雨宿りすることにし
ミーハー代表「不室屋カフェ」の
生麩の白玉とソフトクリームのセットを注文。
これが噂にたがわずの美味しさで
1日目の三幸のおでんに引き続き、
私の中でのグルメグランプリ受賞!

見た目もとても可愛く、
「映え」ぐあいもいい感じで大満足だ。

そして、ひがし茶屋街の「箔座ひかり蔵」にて
黒漆の器に金箔のお月様がどどーんとある
サラダボールと
金箔が貼られた樹脂の石ころネックレスを
お買い上げ。

かなり高い買い物だったけど、
クーポン6000円と旅割2泊で16000円の
合計22,000円が援助されるので、
つい気が大きくなってしまった。

夕方、金沢21世紀美術館にも行ったが
こちらはミーハーの極みだったらしく、
雨の中、若い人がわんさか押し寄せており、
無料エリアを鑑賞して、
有名な壁の前で記念写真を撮り、
早々に退散した。

2日目の夜はサッカーワールドカップの
対ドイツ戦。
にわかファンの私たちは部屋のテレビをつけ、
ニッポンの逆転勝利を見届けた。
思わず、ファミリーLINEにメールを送ると
娘ふたりが即効、反応してくれ、嬉しかった。

3日目は残すミッションは
のどぐろのひつまぶしを食すことと
国立工芸館を見学することだけだったので、
朝の出発はのんびり。

11時予約の「口福」の
のどぐろひつまぶしは期待通りの美味しさで
2番目夜の極普通の握り寿司を帳消しにし、
記憶の上書き保存ができた。

午後は「国立工芸館」に行き、
「ジャンルレス工芸」なる催事を観たが、
催事の内容より建物そのものや
近くの「いしかわ赤レンガミュージアム」など
日本とも思えない穏やかでクラシックな風景が
旅の終わりを締めくくってくれた。

金沢らしい食べ物のラストは
「加賀棒茶のラテ」と「加賀抹茶ラテ」だったが
隈研吾設計の黒いかっこいいカフェ「見城亭」で
いただいたラテは
器に溜め塗りのお盆や金箔張りの小皿が使われ、
その雰囲気も相まって
最後を飾るプチサプライズだった。

こうして帰りの飛行機に乗るため
小松空港に着いたのは夜7時。
機内持ち込みギリギリの大きさのスーツケースの
脇のファスナーを開け、更に膨らませた中に
お土産をこれでもかと詰め込み、
充実の2泊3日は無事に終了した。

個人旅行はなんでも自分持ちなので、
いろいろ大変なところもあったが、
結果、盛りだくさんの思い出ができ、
本当に楽しかった。

全国旅行割の恩恵にもあずかれたので
願ったりかなったりの旅行であった。




















































 

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