2023年9月4日月曜日

第9回 文学と版画展

 



















9月4日月曜日、
本日より1週間、銀座のギャルリー志門にて
『第9回 文学と版画展』が始まった。

セッティングは先週の土曜日の夕方だったが、
その時は飾り終えたらすでに20時だったので、
その場で解散になった。

遠方やその他の事情があって
飾りつけに参加しない作家もいる。

しかも今年の参加者は少し減ったので、
会場がスカスカになるのではと
少し心配された。

しかし、いざ飾ってみると
本の棚があるので、
その3D効果もあってか
とてもいい会場が出来あがった。

9回目ともなるとご常連の作家たちの本は
ある程度スタイルが出来ているので、
見ればだれが創った本かすぐわかる。

私の本はタイトルも自分で書いた
書道の墨の文字。
ここ数回、続けているのでそれがスタイルに
定着した感がある。

今年は『三浦しもん著 舟を編む』を
題材に装丁を考えた。
もっと言えば、版画の作品も
「舟を編む」を意識した作りおろしの作品だ。

その作品とその作品を表紙に使った本が
一緒に並ぶ姿は
ここでようやく見ることができたので、
ちょっと感動する。

なにしろ、本のカバーが出来てきたのは
セッティングの日だったのだから。

印刷したものと原画の色が違うことは
よくあることだが、
ギャラリーオーナーの深井さんが
とてもこだわってその辺を出力してくれたので
今回も、全然、違和感なく出来あがった。

上の写真は
セッティングが終了した時に撮ったものだが、
初日の今日はまた有志のメンバーが集まり、
夕方、簡単な親睦会が行われた。

このグループ展も
コロナ前はかなりお料理や飲み物を用意して
オープニングパーティが行われたが、
2020年以降、
そうした文化はなくなってしまった。

今年も展覧会の初日にパーティをすることは
なかったので、来られる人だけでも集まって
メンバーが親しく話す機会を設けようと
いうことになったわけだ。

この文学と版画展の構成メンバーは
ギャラリー側が主に声をかけて集結しているので
所属している会派もバラバラだ。
だから、ふだん行き来のない人ばかりだ。

特に私の所属団体からはふたりしかいないので、
他のメンバーはここでのつながりしかない。
ゆえにこうした親睦の場は
多少、緊張するが
長くこの企画展を続けるためにも必要なこと。

私は午前中のカウンセリングと
午後イチの整体を済ませ、
途中、喫茶店で、パティシエ学校の
テストの採点なぞしながら時間をつぶし
(忘れた赤ペンはコンビニで購入)
夕方の集合時間にギャラリーに向かった。

主には同じ卓になった人としか話せなかったが、
それそれのプライベートなことを聴く機会は
ほとんどないので楽しい時間だった。

また、私の木版画家以外の顔の多さに
みんなびっくりしたようで、
SNSで繋がっているふたりが他の人に
「彼女の作るお料理は本当にすごいのよ」と
さかんに宣伝してくれた。

それにとどまらず、
製菓専門学校の非常勤講師と、
コミュニケーションスキルのトレーナー、
パーソナルカラーアナリスト、
最後に「実は心理カウンセラーもやってるの」と
カミングアウトしたら
みんなにのけぞられてしまった。

すっかり七色仮面になってしまった。

まあ、それだけ長く生きているということで、
私の中ではそんなに大変なことでもないが
絵描きたちは意外とお絵描きしか
していないか、
していても美大の講師や
お絵描きの先生がせいぜいなので、
こんなに多方面に興味の触手をのばして
ジタバタしているのが珍しいのかもしれない。

一挙に「今度もっとお話聞かせて~」と
同じ方向に帰る人に言われたりして
別の意味で
ちょっと距離が縮まった気がする。

あれこれ手を出し過ぎていて
絵描き仲間とつるむ機会のない私。
今更ながら、
少しだけ世間を広くわたる橋ができたのかも
しれない。



































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