1月の月末、
2泊3日で九州旅行に行ってきた。
九州と言っても佐賀空港に降り立ち、
福岡空港から帰ってきたので、
九州の北の方というか西の方というか…。
今回の旅友は非常勤講師仲間のTさんだ。
旅行会社の銘打ったタイトルは
「佐賀牛・唐津呼子のいか活き造り・鰻・
とらふくとふく御膳
4つのグルメを食す九州8つの旅情」
となっているが、
終わってみれば、ひたすら食していた感じ。
まず、初日。
佐賀空港に降り立ち、バスに乗り込んだ。
コロナが一応収束して以来、
旅行熱は高まるばかりで
今回の旅行も総勢46名でバスは満席。
走ること小一時間で柳川に到着したが、
川下りを後回しにして、
まずは名物『うなぎのせいろ蒸し』の昼食。
10年以上前になるが、
ここの鰻のせいろ蒸しは色は黒いが
味はまろやか。
年季の入ったせいろが
その不動の人気を物語っている。
お腹が落ちついたところで、舟に乗り込み
声のいい船頭さんの軽妙なおしゃべりと
舟歌を楽しんで
九州の旅の始まり始まり。
その後、鏡山の展望台から
虹の松原なる風景を臨み、
夕飯はホテルに入る前に
『いかの活き造り御膳』
このいかの活き造りを楽しみに
このコースを申し込んだようなものなのに
最近の不漁のあおりを受けて
冷凍イカの解凍ものになってしまったのが
何と言っても残念無念。
以前、食べた時は、いかがまだ生きていて
触ると半透明な身の色が虹色に光る様が
いかにも新鮮な感じだったのに、
一度、冷凍してしまっては
その醍醐味はまったく失われてしまった。
2日目。
1日目に展望台から見た虹の松原に立ち寄り
次に武雄の大楠という
樹齢3000年(300年ではなく3000年)という
老木を見学。
樹齢3000年ともなると、
もはや霊気のようなものが漂い、
この世のものじゃない何かが
棲んでいるような気配だ。
うろの中だけで12畳もあるとか。
背の高さも30m以上あり、
相当離れないとカメラに収まらない。
昼食は有田で『佐賀牛のすき焼き御膳』。
佐賀牛の中でも等級の上のものだとかで
確かに美味しいお肉だった。
ようやくここで
夕べの冷凍イカの仇討ちをしたような…。
午後は今回イチの観光スポットである
大宰府天満宮。
学問の神様なせいか、受験目前のせいか、
若い人がたくさんお参りに来ていて
参道は大賑わい。
現在、ご本殿が3年に及ぶ大改修の最中で
本殿前の仮設の仮殿での参拝だったが、
仮殿とはいえ重厚な空気感を演出してあり
全体的に歴史の重みを感じる聖地だと思った。
名物梅が枝餅にもあるように
太宰府天満宮の象徴が梅の木だが
その梅もちょうど見頃を迎え、
いい香りを漂わせていた。
ここでのおみやげに
バスのご一行様はこぞって梅が枝餅を
お買い上げだったが、
私達は友人のおススメもあって
「梅の香ひじき」なるご飯のお供を選択。
試食の小さなおにぎりを食べた
同行の男性3人組が大いに宣伝したせいで、
バスの中では「それも買わなければ」と
大騒ぎになった。
今回のツアーメンバーは
他人とすぐ仲良くなって
「袖振り合うも他生の縁」といったノリの人が
集まってしまったらしく、
バスの中でも外でも姦しい。
日が西に傾き、門司のレトロな街並みが
オレンジ色に染まる頃、
海風が頬をなでるウッドデッキのテーブルで
『バナナソフトクリーム』で一息ついた。
夕食は下関まで関門海峡をくぐり出て
『とらふくとふく御膳』
この地ではふぐのことをふくという。
以前、下関でふくをいただいたのは
春帆楼という迎賓館みたいな場所だったので
2万円以上するようなコースだったが、
今回はそこまでのレストランではなかった。
それでもふぐはふぐ。
特にだしの効いたふぐ鍋が美味しく、
私はひれ酒を注文して、
ふぐ料理を堪能した。
佐賀牛とふぐとで
いかの活き造りが食べられなかった
マイナスの記憶の上書き保存をして、
今回の食い倒れ旅は満腹になった。
3日目は世界遺産・宗像大社にお参りし
『姫餅』なるお団子をいただき、
昼食には福岡空港のラーメン滑走路と
呼ばれるラーメン屋さんが軒を連ねる一画で
『あっさり豚骨ラーメン』を食して
旅の最後を飾った。
先週、終わったばかりの人間ドックで、
「糖尿病予備軍ですね」
「脂肪肝も少しありますね」
「体重を落とせば、
こうした数値はみんな下がりますよ」と
医者に言われたことは忘れたのか。
「旅の恥はかき捨て」とばかり、
過ごした3日間。
ちっとも大人になれない自分に
呆れつつ、
ひさしぶりの旅行でリフレッシュした
九州食い倒れの旅である。
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