今日は
先週の作陶日の振り替えで陶芸に行ってきた。
先週は孫2号の誕生会だったので、
同じ曜日の第2週に振り替えさせてもらった。
他のメンバーの作陶日に行くときは
なるべく静かに
工房の端でひっそり作業することにしている。
だから、今回は大きな鉢をひとつだけ。
(いつもは大量生産で鳴らしているが)
今、私がシリーズ化しようとしているのは
「化粧泥」を使った器のシリーズ。
5月の笠間の火祭りで見た化粧泥を使った
大鉢とよく似たものを作ろうとしているが、
6月に作った分を本焼きしたところ、
イメージしたものとは程遠いものが
焼きあがってきてしまった。
赤土で成形した後、
化粧泥と呼ばれるドロドロの白い土を
刷毛で塗りたくり、
乾いたところで引っ搔いて模様を削り出す。
技法としては間違っていないと思うのだが、
工房にあった化粧泥は
壺の底にへばりついていて、量も少ない。
あれこれ工夫して取り出し、
赤土の器に塗り付けてみたが、
イマイチ厚みがなく、
結果、半透明の白にしかならなかった。
狙いとしては
赤土の上にべったり白い層が出来、
それを削った部分に赤土が
くっきり浮かび上がるというものだったが、
白い部分が半透明に透けてしまったせいで
全然、くっきり模様が浮かび上がらなかった。
先生に相談すると
「新しい化粧泥が買ってあるはずだから
それを刷毛で厚めに塗ったらどう?」
と、いうことだった。
「新しいのがあるなら、早く言ってよ~」と
心で叫びながら、
今日はリベンジに燃え、
その新しい化粧泥を惜しげもなく使い
べったり塗り付けてみた。
赤土は2個分1200gを丸々使用し、
直径33㎝もあるアーモンド形の器を
手びねりで成形し、
その内側に化粧泥の白を塗る。
乾くのを待って、
三角に尖った削り用のへらで
下絵も無しにいきなり削りながら
模様を描いていく。
シリーズ化したいので
模様は前回、描いたのとよく似た感じだ。
イメージはメキシコあたりの民芸品に
ありそうな牧歌的で温かな雰囲気だ。
今回の化粧泥が思うような白い器に
焼きあがるまで、
私はこのシリーズを作り続けるつもり。
陶芸歴もだいぶ長くなり、
もう十分な数の器が我が家にはある。
だから、ここから先は
イメージしたものが焼きあがることを目指し、
自分らしい器の制作が目標だ。
「絵が描ける」というのは
自分の持ち味なのだから
器に引っ掻き模様で思うような絵を描く、
それこそが「自分らしさ」の表現に
なるのではと思っているところだ。
一目見て、私の木版画作品だと判るように
一目見て、私の陶芸作品だと判る。
そんな作品を作ること、
それが今後の陶芸におけるミッションだ。
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