去年の暮れ以来、6か月半ぶりに
石田組のコンサートに行ってきた。
いつもの石田組フリークの友人と一緒だ。
場所はミューザ川崎シンフォニーホール。
収容人数2000人を超える大きな会場だ。
このコンサートは神奈川芸術協会が主催なので、
チケットの申し込みは
神奈川芸術協会の毎月のフライヤーの束の中から
先行発売のものを選んでfaxで申し込む。
イマドキ、Faxもないものだが、
電話よりNetより何より、
faxがいい席の取れる率が高い。
faxの申込用紙には「希望のお席」を書く欄がある。
いつもは私が担当で申し込むのだが、
今回は友人が申し込んで
幸運なことに舞台右手の最前列の席が手に入った。
申し込みの時の用紙を今日は見せてもらったのだが
そこには「希望の席」の欄にこうあった。
「私と友人は石田組の大ファンです。いつもいい席を
とっていただき、ありがとうございます。感謝。
前寄りのいい席を希望します。宜しくお願いします」
ちょっと脅迫ともとれるこの文を添えたことで
何と最前列が手に入ったのである!
しかも、その席からは石田組の立ち位置でいうと
石田さんが真正面。
譜面台の向こうに私達ふたりが見える位置なので、
まるで石田様が私たちのために演奏していると
思えるほど、逃れようもなく真正面に向き合っている。
他に本日の団員は総勢13名
第一ヴァイオリン3名
第二ヴァイオリン3名
ヴィオラ3名
チェロ3名
コントラバス1名
団員は放射状に並んで立っているが、石田様は
その半円の真ん中にいて指揮者の役もしているので、
舞台中央の譜面台に向き合うと
ちょうどその向こうに私たちが見えるという具合だ。
「今日も来ているわよ~」と手をふれば、
振り返してくれそうなすぐそばだ。
コンサートの前半は
シューベルト「死と乙女」
後半は
ラヴェル:「亡王女のためのパヴァーヌ」
レ・ミゼラブル・メドレー
シーザーズ・パレス・ブルース
「ボヘミアン・ラプソディ」
「21世紀のスキッツオイド・マン」
前半はクラシックなので、
真剣に聴かないと眠気に襲われる。
乙女にひたひたと忍び寄る死神の気配。
弦楽器のもつ怪しげな音色で
曲のもつ不穏な情景を表現している。
後半の1曲目。
「亡き王女のためのパヴァーヌ」の出だしの音。
この音が今まで聴いたこの曲の出だしの中で
最も柔らかく滑らかで美しい音色だった。
この1音を聴けたことに幸福感を感じるほど
美音であった。
後半、どんどん会場の空気が温まり、
メンバーがのってきているのが分かる。
今日の団員は東京交響楽団の人が5人もいたせいか、
音の粒立ちがとても揃っていて心地よかった。
このミューザ川崎という会場が
東京交響楽団の本拠地ホールだということも
手伝い、
ホームでの演奏ということが
ノリノリの要因のひとつと言えるだろう。
最後は2000名の大拍手と
スタンディングオベーションに送られて
石田様を始め皆、満足気であった。
もちろん聴いていた私たちも大満足。
出版のことで疲労困憊の私も
久しぶりにリフレッシュできた。
ここ2~3か月、煮詰まっていた気分を
少しだけ開放できた気がする。
自分にご褒美が大切と本に書いたくせに
全然できていなかったと反省しきりの1日だった。
コンサートの最後の方で
来年6月からまた、ミューザで
石田泰尚『熱狂の夜』が決定したと発表があった。
6月から11月まで毎月1回の
石田様主体のコンサートだ。
もはや石田様のライフワークとして
定着した感がある。
きっとまた友人と脅迫まがいの申込書を
faxで送って申し込むことになるだろう。
またひとつ来年の楽しみができた。
「癒し」と「ご褒美」
じょうずに自分にあげながら
自分らしく楽しい毎日を過ごせたらと思う。
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