日本古来、『寒稽古』『寒中水泳』など、
ものごとの鍛錬する時期としては寒い時に行うことが多い。
しかし、真夏のお茶のお稽古などは、その鍛錬以外の何ものでもない。
今日は先々週に続いてキモノでお茶のお稽古に伺ったので、
それをつくづく実感した。
それをつくづく実感した。
といっても、他の誰も
お弟子さんは言うにおよばず、先生もサブについてくださっている先生も
キモノなど着ていないので、誰が私にキモノでと強制したわけではない。
単に買ったばかりの半幅帯を1度も締めない内に今年の夏が終わってしまうのは
もったいないという理由で
この難行苦行に挑んだというわけである。
表向きには「実にさわやかよ」と、誰にも理解していただけないのだが
その実、キモノの中はしたたり落ちる汗で大変なことになっている。
とりわけ、汗ばんだ太ももにキモノ下着が絡まりついて内股にへばりつくので
まともに歩けないほど。
お手前座に出ていくだけで、茶道具を両手に持ったまま転ぶのではと冷や冷やした。
とりえず顔は涼しげにしているのだが
手に汗握っているせいか、袱紗でさえまともさばけない。
「いや~、こりゃ、1年中キモノで過ごさなければならない舞妓さんやら芸妓さんは
大変だわ」と、他人事ながら感心する。
今日あたり、昨日一昨日の異様な猛暑に比べれば、風もあるし30度ちょっとだし
まだまだマシだったはずなのだが・・・。
子どもの頃、日本の夏も30度を超えると「今日は暑い」と騒いだものだが
今は30度やそこらは、まだ序の口だと感じるから恐ろしい。
すでに亜熱帯気候になってしまった今の日本でキモノはかなりの苦行である。
隅田川の花火大会にも大勢のゆかた姿の観客が来ていたけれど
熱中症やら脱水症状でぶっ倒れた人もいたのではないだろうか。
こういう時は水分補給と塩分補給が大事とか。
お稽古から帰るなり、
ハラハラとまた帯を解き、キモノと襦袢からすっぽり体だけ抜け出し
ハラハラとまた帯を解き、キモノと襦袢からすっぽり体だけ抜け出し
まずは一杯の水、そして、塩飴を一粒。
落ちついたところで
お稽古場から持ち帰った北海道の銘菓「わかさいも」と鶴屋八幡「小清水」を
両方ともいただき、自ら招いた猛暑稽古の労をねぎらったのである。
お疲れ様でした~。
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