まずは赤城明神社という神社に参拝
飯田橋構内の地下通路にある江戸古地図の前で説明を聴く
路地は黒塀に囲まれた料亭が並び、
石畳や打ち水、盛り塩のおかれた料亭の門前など
江戸の風情が感じられる
イタリア旅行の時差ボケもお持ち帰りの風邪っぴきも治ったところで、
今日はキモノで神楽坂を歴史散歩する会に参加した。
なじみの呉服屋の女将さんに
「キモノを着てでる機会があんまりないから、お店のお客様を募って
どこかに出掛ける会を呼びかけてくださいな」とお願いしたものが実現した形。
その1回目は東京の山の手、神楽坂に出向き、
神楽坂郷土史研究家の先生をお招きして、あちこち散策しながら、
江戸の歴史と面影の残る場所を案内してもらうという趣向だ。
6月に入って、昨日は本降りの雨になり、明日からも梅雨入りの気配が南から
北上しそうな感じだが、
今日だけはピカピカの晴れ。
日差しは昼頃、相当強くなったが、風があり、なんとかキモノでも過ごせる陽気だ。
11時半、神楽坂の駅前に集合したキモノメンバーは8名。
皆、思い思いの初夏の装いに身を包み、
日傘を手に、初めて降り立つ駅に集まった。
他に女将さんのお兄さんと、神楽坂郷土史研究家という男性が加わり、
総勢10名。
京都ならいざ知らず、東京にいて歌舞伎座周辺でもないのに
キモノ姿のおばさま達がこれだけいるのは、
さすがに神楽坂でもちょっと目をひく光景だ。
郷土史研究家の先生は頭にヘッドホン式マイクをつけ、
説明しながら、路地や坂を先導して歩いているから、
道行く人が「何の会かしら」と興味深げに振り返ってみている。
最初に赤城明神社という神社に参拝し、
そこで江戸の古地図をいただいて、説明を受け、
本日の散歩コースを地図に照らして確認してから、さあ、出発。
江戸の古地図には「市中引き回しの時の道順」というのが赤い点線で書いてあり、
私が「お祭りの山車の道順とかなら分かりますけど、
市中引き回しの道順を地図に入れるなんて、そんなに頻度高くあったんですか」と
質問すると、
「江戸時代はちょっと悪いことすると見せしめのためによく市中引き回しに
されたんで、みんな、地図で確かめて観に行ったんですよ。
今で言うマラソンを沿道に応援にいくのと同じ感覚ですよ」と言われ、
ちょっとビックリ。
市中引き回しはエンターテイメントだったのか?
本当に?
郷土史研究家の話に首をかしげながらも、
一行は路地に入り、今でも料亭が並ぶ界隈を歩いた。
夏のキモノを着た女性が日傘を差して、路地を行き交う姿はなかなかに美しい。
路地の敷石は見た目は10㎝角ぐらいの小さな石だが、
縦に長く埋めてあり、石と石の間はわざと目地を埋めずにおくという。
すると目地のところを水が流れ、石の上を草履で歩けば、
雨の日にもキモノの裾に泥ハネがつかないという。
まるで先週いたイタリアの街と同じ石畳と感心しながら、
今日はキモノで日本人している自分が可笑しい。
その後、お昼ご飯に神楽坂通りの和食屋さんで松花堂弁当、
飯田橋駅すぐそばのお堀のみえるおしゃれなカフェでお茶をして、
本日の江戸散歩の会は終了した。
歴女とは言い難いおばさま達が、それでなくとも暑い日にキモノを着込んで
横浜から神楽坂まで遠征したので、
ちょっと小難しい、そして、あまり面白くない話と
(郷土史研究家のコミュニケーション能力の問題もあると思うけど・・・)
帯の締め付けで止めていた汗とで、
家にたどり着いたら、案外、疲れがドッと出てしまった。
涼しい顔してキモノで過ごすのも楽じゃないと思いつつ、
ちょっと頑張っておしゃれするのも江戸の粋。
次は『夜の神楽坂』なんていう案を楽しみに待とうと思う。
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