5月の下旬に釉薬をかけた器が焼き上がってきた。
今回、出来上がってきたのは計8点。
失透という不透明な白い釉薬をかけた3点と
黄瀬戸2号と織部と失透の3色をかけ分けた5点の2パターンある。
ひとつも欠けたり反ったりせず、無事に焼き上がってきた。
むしろ、大きめのオーバルの器は素焼きの段階で少し反りが出て、
テーブルの上でカタカタ座りが悪く、
釉薬をかけて本焼きすることで、もっと反ったら、失敗作だなと思っていた。
しかし、驚いたことに本焼きをしたら反りが収まり、
テーブルに置いたときにピタッと乗るようになった。
どういう理由かは分からないが、そこが焼き物の不思議なところだ。
しかも、
そのオーバルの器やレモン形の器などに今回初めて使ってみた黄瀬戸2号という
釉薬が、思いがけないいい味を出してくれ、
これからも自分の器のシリーズに仲間入りしそうだ。
通常、使っている黄瀬戸7号という釉薬は透明度の高いきれいな黄土色。
しかし、黄瀬戸2号は基本的には濃い目の黄土色だが、
部分的に赤く発色したり、焦げ茶に発色したりで、想定外の表情が出る。
しかも、他の釉薬と違って、つや消しなので、
落ちついた和テイストの器になる。
私の場合、黄瀬戸2号1色だけをかけたものはなく、他に織部や失透という白も使って
かけ分けになっているので、
ひとつの器にテラテラ艶のある部分としっとり艶のない部分ができる。
それが、今回、とても面白い効果を生むことが分かり、
今日は新たな表現を手に入れ、気分がいい。
釉薬をかける日に、同じ曜日に作陶しているおじさんの攪拌した黄瀬戸2号を
試させてもらった「ちゃっかり」がもたらしてくれたプレゼントだ。
なかなか思い通りの色や表情に焼き上がらないのが陶芸の面白いところであり、
不自由なところなのだが、
今回の釉薬の組み合わせは「面白い」方に軍配が上がったという感じ。
もうひとつのマイスタイル、雪ん子ファミリーの方も
新たに三日月型のおうちが出来上がったことで、
玄関の下駄箱の上の一角に新しいオブジェが加わった。
てびねりで出来そうな作品はもはやだいぶ思うように作れるようになって、
家中に陶芸作品が溢れかえってきた。
この先は、この4年半、見て見ぬ振りをしてきた電動ろくろに1から挑戦して、
ろくろでしか成形できないまん丸い器を作れるようになりたいと思っている。
デッサンもちゃんと出来てこそのピカソの絵だと思うので、
ここらでひとつ普通に丸い茶碗やお皿も作れることを証明したいと考えているのだ。
さて、どうなりますやら・・・。
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