昨日の5月28日は長女の出産予定日だった。
初産なので、予定日より遅くなることの方が多いとは聞いていたが、
長女の周囲でも、予定日より早くなったケースがいくつかあったので、
何となくウチもそのケースではと、すっかりそのつもりでスタンバイしていた。
私は遊びも仕事も金曜日までに一区切りつけ、
27日の土曜日からはいつでも駆けつけられるよう、
支援体制バッチリの心積もりでいた。
日曜日しか休みのない長女のダンナさんも、予定日が日曜日だったこともあり、
28日に生まれてくるといいなという算段だった。
ところが、金曜日の検診でも、生まれる兆候は全く見られず、
土曜、日曜となっても、気配すらないという。
拍子抜けした私は土日は新作の版画の彫りをここぞとばかり進め、
平彫りという部分の彫りは全部やり終えることが出来た。
後は、とにかく今週中に出てきてもらいたい。
でないと、ちょっと困る。
そんなはやる気持ちを胸に、今日は陣中見舞いと称して、娘のところに出向き、
大きくせり出たお腹をなで回しながら、
「もう出ておいで」と直接、ベイビーを説得しにいった。
とはいえ、「説得はもうだいぶしたわよ」と娘も言うので、
まずは駅で待ちあわせてスーパーに行き、
留守宅になった時にひとり残されたダンナさんが食べるものを大量に作ることにした。
母親として料理嫌いの長女を何とか仕込まなければというミッションは重く、
長女が育児休暇で実家に戻っている時がチャンスだと思っているので、
生まれてくる直前の今がその始まりだ。
食材が余るのも困るというので、
にんじん1袋、こんにゃく1枚を2~3種の料理に使えるよう、
売場でいろいろな食材を眺めながらメニューを考えた。
その結果、
「肉じゃが」と「筑前煮」と「炊き込みご飯」と「鶏手羽のオーブン焼き」の4種を
作ることにし、
他にお昼ご飯として「我が家のレタスチャーハン」を伝授することになった。
初めて立つ娘の家のキッチンは何だか使いづらかったが、
出産直前に母娘でおしゃべりしながら料理を作ったこの時間は、
いつかきっと懐かしく思い出す日が来るだろう。
なんだかんだで3時間近くキッチンで立ち働き、
夕方、もう一度
「お願い、もうそろそろ出てきてちょうだいね」とお腹に念を押して帰ってきた。
さてさて、どうなりますやら。
怒濤の日々が始まる嵐の前の静けさよ。