最近、あまり体調が思わしくない。
自粛生活が続いて、運動不足なのと、
コロナ太りの影響か、疲れやすい気がする。
6月に入って、カウンセリング業が以前にも増して、
新規のご用命があるのと、
パティシエ学校の非常勤講師が始まったのとで、
お仕事モードで出掛ける日が続いているのだが、
終わるとぐったり疲れて、
最寄駅からタクシーで帰宅する日もあるという体たらく。
疲れは肩こり・首こりもひどいが、
何といっても外反母趾の進みがひどく、
特に右足の人差し指(そう呼ぶのか?人は指せないけど?)の
付け根の痛さはハンパない。
夕方の足のむくみも相当なものである。
整体の先生にも窮状を訴え、
つま先から後頭部の裏側まで、
コリというコリをほぐしてもらったが、
あまりのコリ様にあきれられてしまった。
多くの患者さんが自粛生活のせいで、
筋肉量が落ち、
体調不良を訴える人も少なくないらしい。
家に眠らせていた背中のストレッチ・ポールを引っ張り出して、
胸筋を開き、リンパの流れを取り戻さねば・・・。
ちょうど整体でそんな話をした日、
最寄り駅のデパートの靴売り場をうろついていたら、
去年の靴売り場の催事で出会った靴屋さんが
今年も出店しているところに遭遇した。
今は広告や告知を自粛しているとかで、
デパート自体も6月1日から始まったばかりで、
この靴屋さんの出店も、正に遭遇したという感じ。
この靴は元インソールを手掛けていた会社が作ったから
決して疲れない靴というのがウリ文句だ。
昨年の3月に試しに買ったグレーのローヒールパンプスが、
ことの外快適で、
とにかく今日は歩くなとか、
遠出の日、疲れたくない日には、
迷わずそのグレーのパンプスを選んで履いてきた。
ヘビーローテーション過ぎて、
だいぶお疲れ様になってきたところだったので、
また、その靴屋さんに出会えて、
私は見つけた時に小躍りした。
その日履いていたのもそのグレーのパンプスだったので、
お店のコーナーに入るなり、
「うちの靴を履いていただき、ありがとうございます」と
店員さんから声がかかった。
見れば、その店員さんも同じデザインの黒を履いている。
このデザインがこの会社の定番商品にして、
一番人気なのだという。
他にぐるり見渡しても、
やっぱりこのデザインが一番かわいい。
以前、流行ったフェラガモのリボン付きパンプスみたいに、
誰もが、他も履いてはみるが、
これに落ち着くというデザインの靴と同じ現象だ。
私もデザイン的にはやっぱりこれが好きと内心思い定め、
次に迷ったのは色だった。
今、履いているグレーは何にでも合う上に、
黒と違って、ちょっとおしゃれな感じもする。
だから、また、同じグレーにするのか。
黒のエナメルというのも捨てがたい。
これからの季節、ゴールドはどうだ。
素足に履いてもよさそうだ。
などと、8色のカラーバリエーションのうち、
3色を選び、履き比べてみることに。
私の買い物はスピード勝負。
直感が働けば、即、購入。
迷うときはやめといた方がいいという合図。
で、今回、私の直感は
「どの色もいいんじゃない。
そんなに自分に合っている靴はめったに出会えないわよ。
3色とも買っちゃえば」というものだった。
悪魔が耳元でささやいたとしか思えないが、
あまり考える間もなく、
「みっつともいただこうかな」と答えていた。
側にいた店員さんは、
驚きもせず、
「そういう方、多いです」とこともなげに言う。
別にセールになっているわけでもないのに、
あまりの履き心地の良さに固定ファンは
このような暴挙に出るらしい。
私より、一足先に来て、
同じデザインの黒にするかベージュにするか迷っていた人も、
ほぼ同時に決心がついたらしい。
もうひとりの店員さんが靴を手に、キャッシャーに向かった。
ふたりの店員さんたちがキャッシャーに行って
店員のいなくなった店内で、
そのお客さんが私にささやいた。
「お履きになっているのを見て、
私もグレーにしました」と。
黒かベージュかで悩んでいたんじゃなかったか?
思いがけず、モデルになってたみたいで、
我が子を褒められたようないい気分だ。
通常、人と同じものを着たり履いたりする趣味は
全くないし、
むしろ人と同じなのは嫌なタイプなのに、
この靴に関しては、
「この良さがわかる人、この指と~まれ」の状態だ。
今はまだ、どれも履いてはいないが、
部屋に3足並べて、悦に入っている。
これで、どんなに長時間の授業で
立ちっぱなしでも大丈夫。
これで、どこまで遠出しても大丈夫。
これで、来年の個展の時は、1週間、
どんな色の洋服にも合わせられる。
そう思うと、安心感で
ニンマリしてしまう。
「大人買い」というのは
歳と共に許容範囲が狭くなってきている中、
自分に合ったものを見つけた時、複数、手に入れることで、
安心感を手に入れることなんだと
実感した。
迷って決められないとか、
あれもこれも欲しいとかではなく、
自分に合うものを手堅く買うことだと、
自分に言い聞かせた。
今日は
「3足、大人買い」のお靴の話。
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