午前中に1本カウンセリングがあり、
そのまま丁度いい時間の流れで、
映画が観られそうだったので、
駅前のTOHOシネマで「えんとつ町のプぺル」を
観ることにした。
緊急事態宣言が出されると、
8日0時からの分はネット予約ができなくなるので、
6日の内にネット予約し、
7日の昼過ぎの回を取った。
予約した時も、他に誰一人予約している人がいなくて、
どうしたんだろうと思っていたが、
当日の正に今から映画が始まるという時間になっても、
なんと300席あるスタジオに観客が6名だった。
映画館のチケット売り場もガラガラだったし、
スクリーンのあるスタジオもガラガラで、
びっくりだ。
まるで貸し切り状態で、
私は最後列の真ん中に陣取り、
映画は始まった。
この映画はお笑い芸人だったキングコングのひとり
西野亮廣が監督・脚本を務めているが、
映画の前に絵本が出版されて、大いに話題になっていた。
物語はえんとつの林立する煙に覆われたえんとつ町に
住む少年ルビッチと
ハロウィンの日に出会ったゴミ人間プぺルのお話。
物語の内容も素晴らしいのだが、
その美しい映像、
えんとつ町の描写に驚かされる。
昨今、アニメーションの映画はいろいろあるが、
ディズニーでもないし、鬼滅でもないし、
天気の子でもない、
本当に幻想的で色調豊かな世界が
延々と続いて、楽しかった。
声優はルビッチが芦田愛菜、プぺルが窪田正孝、
他にも鉱山泥棒スコップに藤森慎吾、
ルビッチのお父さんに立川志の輔など、
映像を見ながら、
もしかして…と、誰がやっているか分かったのだが、
いずれもはまり役でとても上手だった。
いずれも声優ではないのに
そのキャラにはまっていて凄いなと思う。
物語自体は
誰も見たことのない世界、
誰も信じていない世界をみんなに見せたいと願う
ルビッチとプぺルが行動を起こすというもので、
このコロナ禍で不自由な世の中にあって、
閉塞感に満ち、鬱屈した心に、
夢を持つことをあきらめないでと誘っている。
えんとつの煙に覆われ、
その上にどんな世界があるのか知らない住民たちという
設定は
2020年からのコロナによって閉じ込められた世界と
共通する部分があって、
観た者にいろいろなことを考えさせてくれる。
えんとつの煙に覆われるような国になってしまった
理由というのも映画の中で分かってくるのだが、
その理由も
現代の世の中を示唆しているようで、
奥深く考えることができるだろう。
不要不急の外出は、明日から制限されるようだが、
まるで貸し切り状態の映画館は決して密ではないし、
誰もいない場所で、
静かに思いを巡らせながら鑑賞するには、
とてもいい映画なのではないかと感じた。
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