2021年6月27日日曜日

事件あり感動あり

 















6月26日土曜日、
朝から晩まで盛りだくさんの予定を入れ、
相模原方面に出かけた。

メンバーは私を含め4人、
最寄り駅の駅舎を挟んであっちとこっちに住んでいる
ご近所さんともいえる仲だ。

ご縁があって、
私の作品や器をお求めくださったり、
コンサートやお食事をご一緒したりしている。

今回のメインイベントは
夕方から相模女子大グリーンホールで行われた
「平原綾香コンサート」

しかし、すんなりコンサートにだけ行って
帰ってくるような人たちではないので、
他に予定を詰め込んで、丸1日存分に楽しむことに…。

コンサートが午後17時半スタートという
中途半端な時間だったので、
まずは夜ご飯を食べなくてもいいぐらい
がっつりお昼を食べようということになり、
町田の「梅の花」へ。

豆腐料理のコースなので、
がっつりとはいえお上品なのだが、
まずはノンアルコールのビールやシャンパンで乾杯し、
1日の佳きスタートを祝した。

「梅の花」は何度か行ったことがあるお店だが、
安定感のある美味しさだし、
個室で静かに過ごせるスタイルなので、
まずはマスクを外し、心ゆくまで
食事を楽しんだ。

この1日の工程のセッティングは
唯一の男性メンバーTさんで、
コンサートチケットと店の予約はもちろん、
車も出してくれ、どのように巡るのか下調べして、
カーナビに入力してからの出発なので、
女性陣はドライバーにおんぶに抱っこで
すこぶる楽ちんだ。

お腹が満たされた後は
女性陣の熱いリクエストに応え、
「白州正子と次郎の住んでいた武相荘」へ。

私も一度訪ねてみたいと思ってはいたが、
ちょっと行きにくい場所にあるので果たせずいたが、
今回、お車付で行けるのは本当に嬉しい。

武蔵の国と相模原の境にあるので
「武相荘」と名付けられたその家は
田舎の竹やぶの中にポツンと建つ
茅葺屋根の大きな農家のようだが、
庭にはその風景に似つかわしくないベントレーが
止めてあり、
家の中は白洲夫妻のこだわりの品々が
所狭しと展示してあった。

世の中の人は白洲正子が生き方もたたずまいも
かっこいいとほめそやすが、
何の何の白洲次郎も当時の男性としては
シュッとして甘いマスクで
「かっこいいわ~」と惚れ惚れする。

彼のちょっと浮世離れしたシルクハットや
正子の芭蕉布の着物、魯山人の土瓶など、
ふたりが暮らしに取り入れていた品々のセンスの良さに
感嘆しながら、
最後は武相荘の隣のカフェで
「抹茶アイスとあんこを挟んだどら焼きとコーヒー」
のセットをいただき、
コンサート前の腹ごしらえをした。
(なにしろ終演後は店が閉まっているので、
晩御飯抜きになりそうなのだ)

時すでに16時過ぎ。

さて、
残りのイベントは本日のメインイベント
「平原綾香のコンサート」を残すのみ。

ところがそのタイミングで事件勃発!
武相荘の駐車場から出発しようというタイミングで、
コンサートのチケット4枚を監理していたTさんが、
なんと、チケットを家に置き忘れたという。

焦って車のトランクやリュックなど家探しするも
どこにも見当たらず…。
チケット代金を支払ったコンビニの領収書はあるが、
肝心のチケット、しかも4枚まとめて
リビングのテーブルに置いてきたらしい。

「領収書があるんだし、なんとかなるわよ」と
女性陣は
慰めとも激励ともつかないおざなりな言葉をかけつつ
車を会場に向かわせたが、
今度は予想外の大渋滞。

カーナビの目的地のフラッグは行けども行けども現れず、
入場時間の17時を早くも少し過ぎている。

ただでさえ、これから入場できるかどうかの
交渉事が待っているのに、
会場に到着するのはいったいいつ?!

元々、不案内な土地柄な上に、
会場に併設されている駐車場ではない駐車場の住所を
ナビに入力したとかで、
ナビは相模女子大の看板を通り過ぎるよう指示してくる。

Tさんは
事件と事故が重なったかのようなパニック心理に陥り、
助手席の私もドラマのようなスリリングな展開に
頭をフル回転させどうしたらいいか考えた。

車を一度、端に寄せ、
私がメモ帳に控えていたホールの正式名称を入力し直し、
来た道を引き返し、
運転手Tさんは駐車場に車を止めに、
女性陣は降りてチケットの交渉に向かうことになった。
時すでに開演10分前。

受付で係りの男性にチケットを家に忘れたこと、
領収書はもっていることを話したが、
「新幹線だってチケットそのものがなければ乗れないのと
同じで、チケットがない場合は、
まずは4枚購入して後から払い戻しですね」と
にべもない。

彼から渡された封筒の中に
新聞にメモした4枚の席の番号まで見つけたのに、
「とにかく本人確認が取れないと…」と
その言い方はまるでお役人だ。

私がいくら交渉してもダメなのかと
地団駄を踏んでいたその時、
ようやく車を置いた本人登場。

結局は「これは内密で」と念を押されつつ、
開演1分前に
何とか入場を果たすことができた。

ギリセーフ!
まるでドラマか!

まだ心臓がドキドキする中
幕は上がり、
真っ赤な衣装の平原綾香その人が
舞台の真ん中に現れた。

曲は初めて聴く曲だったが、
テレビで聴いて知っている平原綾香の声より、
より迫力のある豊かな声は
1800席の客席に響きわたり、
観客の心を瞬時にして包み込んでいった。

個人的には前半の「スペイン」という曲の
アレンジがすごくノリがよく、
会場の一体感と興奮とで
一番盛り上がった気がする。

他にも玉置浩二が贈った「マスカット」
風のガーデンの主題歌「ノクターン」
もちろんデビュー曲「ジュピター」も最高だった。

ほんの少し前のチケット事件のドタバタを打ち消すように
豊かな声量の生の声と
バックのギターやピアノの音の束が押し寄せ、
「どんまいどんまい、人生何とかなるさ
今が一番幸せ、それを噛みしめよう」という
彼女のメッセージを丸のまま届けてもらった気がする。

長い一日。
面白くてワクワクして、
結果オーライで
一生語り草になりそうなそんな一日。

お疲れ様、
そして、あ~、楽しかった。







































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