2021年6月15日火曜日

2年越し紫陽花展Vo.21

 













2020年は個展に始まり、
自分が所属しているグループ展も団体展も
すべてが中止になったり延期になったりした。

この「紫陽花展」もそのうちのひとつで
昨年はメンバーの誰からともなく
「今年は辞めませんか」という声が上がり、
1年休止という形をとった。

本当に去年の今頃は
誰もが心折れ、
制作意欲など湧くはずもなく、
時間だけはたくさんあるはずなのに、
コロナという訳の分からないものに
翻弄されていた。

今年の紫陽花展は
「さすがに今年もやりたくないとは言えない空気」と
みんなに声をかけたところ、
ひとりを除いて7名が参加を表明してくれた。

搬入日に集まってきた作品は
想像以上の数の多さとクオリティで、
全部は並べきれず
間引いて陳列する羽目になるほどだった。

紫陽花展のメンバーは
油絵・日本画・木版画と技法もバラバラ
絵肌もテーマもバラバラ、
共通しているのは元気のいい女性達だということだけ。

今年は
さすがに2年分の作品を放出してくれて
力作ぞろいの会場になったと思う。

私は個展に出した作品群に
新作の1点が初展示、
外のウィンドウに飾った小品2点も加え、
計9点の作品を出品した。

新作の雨の作品は
「走り梅雨」にタイトルをしようかと思っていたが、
額装する段になって
「長い雨」に変更。

コロナでいつまでもいつまでも
心に降っている雨を表すのに
「長い雨」の方が、心理的なものを感じさせ
「走り梅雨」よりいいような気がしたからだ。

日曜日の夕方に5名が久しぶりに顔を合わせ、
初日の月曜日にもう2名が画廊にやってきた。

マスク越しに2年ぶりの再会を喜び、
近況報告をし、
お互いの作品を観た。

コロナのことを作品にとどめたのは私ひとりだったが、
少しテーマが変わってきた人もいるし、
以前と変わらず、今まで通りの人もいる。

それぞれの生活にコロナが影を落とし、
少なからず影響を及ぼし、
止まった時の中でいろいろなことを考え、
再び筆を執ったことだろう。

初日に当番として会場にいた限りでは
お客さんはまばらだった。

個人的には個展でたくさんの方に来ていただいているので、
来られなかった方で
横浜近辺に住んでいる方に限定してしか
今回の案内状をお出ししていない。

だから、どなたもいらっしゃらなくても想定内だが、
やはり、世の中はまだ
絵を観に出歩く空気じゃないのか。

なかなかいい会場になったので
是非、見てもらいたいのだが…。

つくづく個展の時の画廊も驚く人出の多さは
感謝すべき出来事だったと
あらためて思っているところである。

紫陽花展は
20日の日曜日までの会期なので、
明日・明後日・最終日には
画廊に通うつもりでいる。

そこでまた、
個展にいらっしゃれなかった何人かの方と
再会できるのを楽しみにしているところだ。















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