月に3回、お茶のお稽古の時は
前後に仕事が入らない限り
着物で出かけることにしている。
出かけるのは11時45分ごろなので、
11時になったら着付けを始め、
ちょっと余裕をもって着付けを終え、
きれいに着られた時や
ストーリーのあるコーディネイトが出来た時は
記念写真を撮りたいと思っている。
しかし、ダンナは写真を撮るのも撮られるのも
嫌いな人なので、
頼むといい顔をしないのが分かっているので、
最近はほとんど頼むことはない。
お茶のお稽古場も写真撮影はNGなので、
初釜のような行事のときの
集合写真以外にラフに記念写真を撮る
環境にない。
というわけで、
今日はいい感じに着られたと思った時は
自撮りするわけだが…。
自撮り棒があるわけでもなく、
もう少し手が長ければ
ちょっとは引きの画像が撮れるのだが
不本意ながら大顔面が映し出されることになる。
次女が持っている美肌加工のアプリが
入ってれば、もう少し老齢化した
様々がアップになることもないのだろうが
否応もない現実がつきつけられる。
3組の着付けは
2月のお稽古の3回分のコーディネイトだ。
2月第1週、1組目。
モノトーンの江戸小紋柄の訪問着。
表はモノトーンだが、
裾回しは鮮やかなトルコブルーで
しかも手描きの竹の柄が描かれている。
帯は黒地に銀とピンクの亀甲柄。
着物の裾回しのブルーが見せ場なので
それに合わせて、帯締めと帯揚げは
トルコブルーを基調色にしてみた。
特に帯揚げは京都の帯の織元の社長が
私のイメージで染めてくれた一品。
トルコブルーと牡丹色(真ん中に白のぼかし)
という
とても大胆な色の染め分けになっているので、
工夫して両方の色がのぞくように締めてみた。
きれいに着られたので
では記念撮影と思ったのだが、
いざアップにすると首の皺が…。
白髪もだいぶ伸びているし…。
あ~、後ろにアイロンが写っている。
とまあ、こんな具合。
2月第2週、2組目。
その日、私はお茶のお稽古では
お炭点前が割り振られ、
「座掃き」なる初めてのお稽古もする予定。
そういうお炭点前が当たっている時は
濃茶点前はせずに薄茶点前だけすることに
なっていて、しかもそこで拝見の
応答がある。
先生が2月のお薄器に用意してくださったのは
「槍梅」というご銘の梅の柄のお茶器。
それは第1週に確認済みだ。
その「槍梅」のお茶器に合わせて、
着物は紺地に飛び柄の小紋。
帯締めと帯揚げが目立つように
帯はブルー系の袋帯にして
着物と同系色でなじませた。
帯揚げは白地に真っ赤な梅の花。
帯締めは全体は淡いブルーグレーだが
途中にコロコロの結び目がいくつかついて
帯締めの端には真っ赤な結び目。
梅の赤と同じ赤であることが肝心だ。
お道具に梅の柄がくることがわかっていたので
自分の着物のコーディネイトにも
梅を散らしてみたというわけ。
自分でつけるお茶杓のご銘を
「春告げ鳥」(ウグイスのこと)に
することで
『梅に鶯』となる。
(お稽古では茶杓の銘を自分で考えてつける
のもお勉強とされている)
この時もいい組み合わせになったと
内心ほくそ笑み、さあ記念撮影と思ったが、
全く自撮りがうまくいかず、
しょうもない1枚しか撮れていない。
2月第3週目、
3組目は本日のコーディネイト。
濃い紫と濃いグレーのぼかしの訪問着に
淡いブルーグレー地に
ラクダが描かれた袋帯。
今日はお茶のお稽古の中身とは
特段、リンクしていないのだが、
ちょうど丸3年前のこの時期、
次の海外旅行はモロッコと決め、
申し込んだのだが、コロナ騒ぎ勃発。
モロッコでは夕陽の沈む砂漠で
ラクダに乗る予定だったけど、
それどころではない状況に
やむなくキャンセルした。
そんなことをつらつら思い出しながら、
そろそろまたどこかへ旅したいななどと
思ってこの帯をチョイスしてみた。
案の定、お茶のお稽古場では
「月の砂漠ね」という会話に始まり
春めくとどこかへ行きたくなるという話で
盛り上がった。
着物のコーディネイトには
季節感も大切だし、TPOも大事だけど、
その時に何か話題を提供できるような
物語性があることを私は心掛けている。
それにつけても自撮りが下手で
今日もまた、
実際の着物の濃い紫が出ないので
何度も撮り直したし、
余計なものが写り込まないか
バタバタした。
娘に言わせれば、
「ママってほんと自分が好きだよね」と
一蹴されてしまうとは思うが…。
着物好きの人間は
コーディネイトがうまくいった時や
お太鼓や襟元がきれいに着られた時は
写真に残したくなるものと
どうぞ笑ってやってくださいまし。
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