今、話題の映画「君たちはどう生きるか」を
観てきた。
実は2回目だ
1週間前に1回、観たが
ブログに感想を書けるほど
理解できずに、昨日、もう一度観た。
しかし、深読みしようと思っても
宮崎駿の真意は全くつかめなかった。
10年前、『風立ちぬ』を発表し、
その後、宮崎駿は引退を表明した。
しかし、今回、それを覆して
最後の1本としてこの作品を世に送り出した。
これまでの映画発表の形式とは違い
「スタジオジブリの単独出資」という形で
スポンサーを募らず、
よって物語の内容についても
まったく開示せず、
宣伝広告も一切行わずに7月14日に封切られた。
すでに始まって2週間経ったので、
メディアではその内容をネタバレありの形で
いろいろ検証されているのだが、
そこまでいってもまだ、
何が言いたい映画なのか、
難解すぎてよくわからないというのが実際だ。
主人公は牧眞人という少年。
第二次世界大戦のさ中、病院の火事で
入院中だった母親を亡くした少年は
翌年、父親が経営する軍需工場のある田舎町に
引っ越しをする。
駅には母親そっくりの妹・夏子が迎えに来ていたが
少年は素直に夏子を新しい母親とは
認められない。
大きな屋敷では軍需工場で得た利益を享受している
特権階級ならではの豪奢な暮らしぶりで
何人ものばぁやが家事を分担している。
そんな人間界と繋がるアオサギ。
(ポスターに描かれている唯一の登場者)
裏庭の塔の奥には
人間界とは別の世界が…。
下の世界では若い頃のばぁや桐子が漁をしながら
石室の墓守をしている。
そこでは白いぷにぷにしたわらわらなる生き物がいて
お腹いっぱい魚のはらわたで滋養をつけると
ぷかぷか舞い上がり
上の世界で人間の子どもになって生まれるらしい。
下の世界にはインコの王国があり、
人間のように大きく膨れ上がった姿をし、
インコの王様が統治している。
若き日の母久子はひみ様と呼ばれており、
子どもの頃、裏庭で突然姿を消した。
塔の中に消えたという。
その世界で、ひみ様は火を自由に操ることができる。
塔に入り込んできた眞人とアオサギは
ひみ様と出会い、
自分が後に若くして死んでしまうと知るが、
「短い人生でもいい家族に恵まれたのなら
それでいい」と眞人に告げる。
その頃、石屋の産屋では
夏子が眞人の弟か妹を産もうとしていた。
当時、出産は出血を伴う不浄のもの。
夏子はひとり、下の世界に子を産みにきたのか。
とまあ、断片的に起こったことを書いてはみたが、
終始、「どゆこと?」という疑問が
頭をとびかい、
結局、2回観たけど
宮崎駿の言いたかったことは分からず終い。
1回目は宮崎駿が齢80を間近にし、
死というもの、輪廻転生、
戦争がもたらす弊害、自分のルーツとは何か
あたりがテーマに違いないと踏んで、2度観たが、
なんだかすっきりしないまま
ますます何が言いたかったのか分からず
迷宮に迷い込んでしまった。
パンフレットも映画の興行がすべて終わってからしか
発売しないというので、
当分、解明されないままということになる。
ひとついえるのは
夏休みだからといって、
子どもを連れて観に行っても
小学生には絶対無理だと思うし、
今どきの中学生や高校生も何を感じ取れるか。
これまでのスタジオジブリ作品とは
全く違う作品だということはお伝えしておく。
ただし、映像はいかにもジブリ。
人間も鳥の化身達も
建物や風景の描写もとても素晴らしかった。
あまり深読みしようとせず、
新しいジブリワールドを楽しめば
それでいいという人はどうぞ!
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