今年の秋はなんだか妙に温かい。
いつもならとっくに革ジャケットにショートブーツというのが定番のスタイルなのに
皮ジャケをきてしまうと汗ばむぐらいの陽気だ。
昨日の土曜日も朝はまだ雨の残りで路面が濡れていたけど、
そこから日中にかけては気温もあがり、
薄手のニットにデニムジャケットで十分な様子になってきた。
昼過ぎ、陶芸工房に行くため、家を出た。
2ヶ月に1度の釉薬をかける日なので、どんな釉薬をかけ
どんな作品にできあがるのか楽しみだ。
外に出ると太陽の日差しが温かい。
ふと見あげると空はどこまでも高く透明で、突き抜けるように青い。
そこに大きな刷毛で絵に描いたかのようなうろこ雲が
パーッと広がっている。
その空の青と、雲の白とのコントラストの美しいこと。
思わずバッグからカメラを出して何枚かシャッターを切りながら
階段を下りていくと小学校につきあたる。
校庭の脇には赤く色づいた桜の木と
たわわに実った柿の木がある。
その柿の実の大きいこと。
重みで枝がしなるほどの大きくて真っ赤な柿の実が青い空に映えて美しい。
これぞ秋の風景だと思いながら、桜の落ち葉を踏みながら歩いた。
きっと京都に行ったり、香嵐渓にいったりすれば、
もっとすごい紅葉が見られるだろう。
でも、人もいっぱいだ。
そこまでいかなくても、家の近所にも秋の風情はいろいろある。
近所の小さな秋を見つけるのも、十分楽しいし、
ほっこりできる。
そういう感性が自分にあるということにも歓びを感じる。
まあ、人間、感じ方次第で幸せにも不幸にもなるということを
真っ赤な柿の実とうろこ雲が教えてくれているんだと思う。
もちろん柿の実は食べても最高!
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