2018年1月12日金曜日

新春浅草歌舞伎

 
 
 
 
 
着物イベント第1弾は、新春浅草歌舞伎。
 
お茶のお稽古で一緒の友人と、浅草まで歌舞伎鑑賞に。
 
歌舞伎座だとちょっと敷居が高いというので、それなら新春淺草歌舞伎なら、
役者がみんな若手ばかりで、お値段も安いので、
ちょうどいいのではということになった。
 
10年以上前、毎年のように1月にこの新春淺草歌舞伎に通っていた時期がある。
その頃は、今の勘九郎が勘太郎、七之助は七之助だが、
猿之助は亀治郎だった。
 
この新春淺草歌舞伎は、若手に大役をやらせる機会になっていて、 
初役で大きな役をやらせてもらえるので、どの役者も意気込みは凄く、
初々しくも一生懸命さが伝わってきて、とても好感がもてた。
 
その当時の若手は今、完全に中堅になって、
本丸の歌舞伎座で、大きな役をもらって大活躍中だ。
 
今の淺草新春歌舞伎は、
尾上松也と板東巳之助が中心メンバーになって4年経つということだが、
私は初めて淺草でその舞台を観るというわけだ。
 
昼の部の演目は「義経千本桜」の内の「鳥居前」と
「元禄忠臣蔵」の内の「御浜御殿網豊卿」
 
いずれも演目としては有名だけど、典型的な場ではなく、珍しい場面。
 
最初の年始ご挨拶は尾上松也が務めた。
 
今回、成長著しかったのは、この尾上松也で、
元禄忠臣蔵の徳川綱豊という将軍役だったのだが、長いセリフが延々と続き、
巳之助演じる富森助右衛門との掛け合いはとても素晴らしい出来だった。
 
座敷の中で大きな動きのない中、
仇討ちの本当の意味は何か、お家の再興とは何かを説得する綱豊と、
徐々に心を改める助右衛門の心理変化を二人ともうまく表現し、喝采を浴びていた。
 
何だか、昔から若手の登竜門的位置づけだっただけに、
その歳月の流れと役者の成長に、おばさんはいたく感激してしまった。
 
2時半、昼の部の公演が終わり、外に出ると、
公会堂の前にずらりと人力車が並んでいて、
ひとり1台に乗っていたと思われる淺草の芸者衆が大勢入って来るところだった。
 
後で友人が調べてくれたところ、
今日の夜の部は地元の淺草観光連盟による淺草総見と呼ばれる催し物だったらしく、
10名の芸者衆が階段でお客様をお出迎えし、
その後、芸者衆も一緒に客席で観劇したということだ。
 
淺草といえば、仲見世、浅草寺、人力車。
更に本物の艶やかな芸者衆も垣間見られて、
「こいつぁ、春から縁起がいいわい~」という感じ。
 
公演がはねてからは、私達は舟和のカフェでクリームみつ豆をいただき、
おみやげにあんこだまと芋ようかん、そして、くず餅も、
更に、梅林堂の人形焼も買って帰ってきた。
 
淺草は我が町上大岡とは、京急線一本でつながっている。
マジックアワーの息を呑むような美しい夕焼けを車窓から眺めながら、
1時間足らずで最寄り駅まで戻ってこられた。
 
何だか江戸気分に浸り、
「ニッポンていいなぁ~」としみじみ感じた1日であった。
 
 
 
 
 

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