2018年1月13日土曜日

ただ飯食らいの客

 
 

 
着物でお出かけ第2弾は、、ますいわ屋さんの呉服の催事に着物でいくこと。
 
毎年、新春のこの催事には写真撮影があり、
会場の入口に写真撮影用のバックが用意されていて、
プロのカメラマンが撮影してくれるのだ。
 
昨年もお誘いをいただいたが、あいにく帯状疱疹でうんうん苦しんでいる最中で
お断りしてしまった。
 
今年は昨年末に清水の舞台から飛び降りてしまった清左衛門さんの帯が
出来上がってきたので、それを「こんな風に着こなしてみましたよ」という
デモンストレーションが目的で伺うことにした。
 
帯の購入時に、
八代目清左衛門さんが私のイメージで染めてくださった艶やかな2色の帯揚げと
同じ地模様の白い半襟を活かすために、
先ず、茄子紺と濃いグレーのぼかしの訪問着を選び、
嵯峨野笹という柄のおニューの帯が最大限に引き立つよう
コーディネートしてみたつもりだ。
 
帯の中にはローズ色は使われていないが、
染め上がってきた帯揚げのローズ色の部分を使いたい一心で茄子紺の着物を選び、
帯揚げの結び目のところだけに空色を出す。
 
これには実は高等テクニックがいる。
 
また、 
帯締めは白と金で組んである太めのものを使用し、お正月らしい感じを出してみた。
 
とにかく、自分なりにこだわったコーディネートなので、
華やかな背景をバックに、プロの写真家に撮ってもらいたいと思い、
大手町まで出向いたが、
展示会の着物や帯を購入する気はまったく無いのだから、
呉服屋さんにしてみれば、空振りのお客さんということになるのかも・・・。
 
そうは言っても、ウン十万もするものをつどつど買っていたのでは、
到底、身が持たない。
その辺は分かっていただかないと、長いおつきあいは出来ないというものだ。
 
ついでに今日の催事では、事前にお誘いがあり、
パレスホテルの「和田倉」でいただく和食のランチがついていた。
 
こちらもとても美味しくて、手の込んだお料理をいただけて満足満足。
 
しかも同席のご婦人が私の帯を見て、
すぐ、「清左衛門の帯ね」と分かってくださったのも、
着物巧者ばかりの集まりという感じだ。
 
初めての方達との会食だったが、終始、着物の話題で、楽しい時間が過ごせた。
 
これも呉服屋さんにしてみれば、ただ飯食らいのお客なのかもしれないが、
私としては骨折しそうなぐらい思い切ったのだから、
許していただけたらと思う。
 
担当のNさんはその辺のことはよく承知してくれていて、
気持ちよく応対してくれる。
 
自分が呉服屋の娘に生まれながら
(両親は亡くなっているので、もはやお店はないのだが)
着物は本当に高価なだけに、呉服店とのおつきあいは難しい。
 
自分のお財布と相談しながら、
呉服屋さんとはつかず離れず、
これからも楽しみながら着物ライフを充実させたいと願っている。
 
さあ、御所車をバックに、どんな写真が出来てきますやら。
 
楽しみがまた、ひとつ増えた。
 
 


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