いよいよ風薫る5月。
気温も25度Cを超え、夏日になった。
この時期、お茶のお稽古に伺うと、
床の間には必ず「薫風」のお軸がかけられている。
今年の5月はお稽古に伺えるのか、まだ分からないが、
気持ちだけは季節の変わり目を感じたい。
コロナ自粛が続く中、
世の中の人は「ものの整理」「大掃除」「断捨離」などに
いそしむ人が多いと聞く。
私も今日はまず、衣類の整理と断捨離を兼ねて
「衣替え」をすることにした。
これは別にコロナ自粛がなくてもしていることで、
だいたい毎年ゴールデンウィーク前後に行っている。
目安は気温25度の晴れている気持ちのいい日。
まず、2,5メートルほどのバーにかけてある洋服が
すぐに取り出せるよう、
2枚の引き戸をはずすところから始まる。
手前に置いてある靴箱をやバッグ類も取り出して、
部屋の隅に積み上げると、
奥からジュラルミンケースが出てくる。
このジュラルミンケースはまだ結婚前のダンナが
ニューヨーク転勤の時に船便を出すのに使ったもので、
要はダンナの婿入り道具を今だに使用していることになる。
人ひとり入れるかもと思うぐらいの大きさで、
金具をガシッと閉め、鍵をかけることができる。
ちょっと映画に出てくるような年代物だ。
(ゴーンさんが密出国した時に使った
楽器ケースぐらいの大きさかも)
そこから取り出したものの量をみれば、
相当なキャパがあることがわかる。
これから使うものが出てきたので、
チェストの下3段に入っていた冬物セーター類と
かごに入れていた冬物のルームウェアを、
入れ替わりにジュラルミンケースにしまう。
防虫剤は上から下に薬効成分がいきわたると
クイズ番組でみたことがあるが、
心配なので、まず、ケースの下にもいくつか撒き、
衣類の上にも載せている。
次に吊具にかけてあるワードロープを見渡し、
断捨離すべきアイテムを選び、
外していく。
体型的に無理になったもの、
デザイン的に無理になったもの、
色柄的に無理になったものなど、
もはや着ないと思ったものを外していく。
長く生きているといろいろ無理が生じると感じ、切ない。
同時にいろいろな思い出が思い起こされ、
懐かしいし、愛しいのだが、
少し悲しくもある。
そこで感傷的になりすぎて、
捨てようか辞めようか、やっぱり辞めようとなると、
「断捨離」は進まないので、
思い切りの良さが必要だ。
「こんまり」的に言えば、
「ときめくか」どうかが判断基準になるらしいが、
私の場合は2年着ていなければ
さよならするしかないと思っている。
と、いいながら、
20年ぐらいワードロープの一番隅で
牢名主のように睨みを利かせているワンピースもいるのだが…。
大きな扉は引き戸なので、
通常は右半分を開けてある。
つまり、隠れている左半分は季節ではない洋服が
吊られていることになり、
コート類、ジャケット類などは左側に移動。
これからのシーズン、
ヘビーローテーションで着るワンピース類が
右半分に寄せられ、出番を待つことになる。
しかし、今年はそれもどうなりますやら。
ワンピースに袖を通して外に出られる日が待ち遠しい。
吊って並べる時に
色柄が調和するように整えると、
ちょっとブティックのようになり、
気分が上がる。
チェスト下3段には、
ジュラルミンケースから出てきた
初夏もの、夏物の薄手セーターやブラウス、Tシャツなどが
納められた。
靴やバッグ、草履などがジェラルミンケースの前面に戻され
2枚の扉が元に戻されると、
「衣替え」終了。
今回の「断捨離」としては
45ℓのごみ袋1個分。
前回、大量に出したので、
あまり大断捨離とはならなかった。
他に私の着るものとして、
きもの類がタンス2,5竿分ある。
これに手をつけるのはちょっと勇気がいるが、
梅雨に突入する前に
コロナ整理が必要かもと思っている。
目下、人の購買欲はダダ下がりなので、
私のご多分にもれず、
今は何一つ着るものにお金を使う気がない。
もっともお店がやっていないので買いようもないが…。
(エンゲル係数だけは爆上がり)
それにしても、この大量の衣類。
「出歩くな、家にいろ」と言われてしまえば、
全くこんな量は必要ないと分かる。
これを機にもっとものを持たない生活に移行するのか、
早く新しいお洋服を着て、コンサートに行きたい!とか
友達とランチしたい!と思うのか。
自分はやっぱり後者のような気がする。
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